Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2011 - Vol.38

Vol.38 No.Supplement

特別演題企画33 整形外科:「まずレントゲン」ですか?〜骨折と軟部組織損傷の超音波画像診断〜

(S281)

超音波ガイドによる神経ブロック

Ultrasound-guided technique of neural blockade

朴 基彦

Kieun PARK

ぱくペインクリニック

PAKU painclinic

キーワード :

ペインクリニックは麻酔科から派生した疼痛緩和の専門科である.ペインクリニックの分野で有力な治療手段として神経ブロックという手段(神経そのものもしくはその存在するコンパートメントに注射を行うことにより除痛を行う方法)がある.超音波装置の高性能化,小型化とともに,その神経ブロックの領域にも最近,超音波ガイドの手技が幅広く導入されるようになってきている.超音波ガイドでおこなう注射手技は,レントゲン透視下で行う手技と違い,術者にも患者にも被爆がないというメリットがある.またこれまで盲目的に行われていた手技に関しても超音波ガイドでおこなうことにより,より手技の正確性と確実性が増し,その診断的意義も大きくなった.たとえば透視下でおこなっていた頚部神経根ブロックや,盲目的におこなっていた三叉神経末梢枝ブロックなどは,超音波ガイドでおこなうことにより飛躍的に容易かつ安全におこなうことが可能となった.また超音波ガイドでおこなう手技はモニターを見ながら行うので,客観的な手技の評価が可能である.これまで「職人芸」であった各種手技が超音波装置を用いることにより可視化されたことは教育的な観点からもその意義は大きい.このセッションでは,我々がおこなっている代表的な超音波ガイド下手技を,動画を交えながらいくつか紹介するとともに,超音波装置が外来に導入されて実地診療がどのように変わっていったかをあわせて報告させていただく予定である.