Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2010 - Vol.37

Vol.37 No.Supplement

一般ポスター
循環器:症例2

(S490)

心膜液の経過観察中,心エコー図にて心臓腫瘤がみられた悪性リンパ腫の一例

A case of malignant lymphoma with cardiac mass detected by echocardiography at the follow up stady of pericardial effusion

越知 博之1, 山本 将司1, 山崎 正之1, 波元 智香1, 岡 洋子1, 穂積 健之2

Hiroyuki OCHI1, Masasi YAMAMOTO1, Masayuki YAMASAKI1, Tika NAMIMOTO1, Youko OKA1, Takeshi HOZUMI2

1大阪府済生会野江病院検査科, 2大阪市立大学大学院医学研究科循環動態内科学

1Clinical Laboratory, Osaka Saiseikai Noe Hospital, 2Cardiology, Osaka City University

キーワード :

症例は73歳女性.2001年当院にて心エコー図で心膜液貯留を指摘され,定期的にフォローを受けていた.2009年2月,心エコー図で全周性に心膜液貯留を認め,左房後壁に大きさ30×27mm,境界明瞭で内部は充実性不均一な腫瘤を認めた.同年6月,心臓腫瘍精査の為入院し,経食道心エコー図で左房後壁に37×42mmの腫瘤と,大動脈基部と肺動脈主幹部の間に直径22mmの腫瘤を認めた.MRI検査では,心臓以外に仙骨S1下端からS3まで腫瘤を認め,脊柱管内まで浸潤しているのが認められた.同部位での病理検査にて,びまん性大細胞型悪性リンパ腫と診断された.化学療法施行後,心エコー図にて心膜液の減少,腫瘤縮小が観察された.心エコー図を契機に悪性リンパ腫が診断され治療後,心筋浸潤の軽快を確認しえた一例を経験した.