王 作軍^{1, 2}, 銭谷 平¹, 曹 鉄生², 段 雲友², 古幡 博¹

Zuojun WANG^{1, 2}, Taira ZENITANI¹, Tiesheng CAO², Yunyou DUAN², Hiroshi FURUHATA¹

¹東京慈恵会医科大学総合医科学研究センターME研究室, ²中国第四軍医大学唐都病院超音波医学科

¹Medical Engineering Lab., Research Center of Medical Science, Jikei University School of Medicine, ²Department of Ultrasonic Medicine, Tangdu Hospital, The Fourth Military Medical University, China

キーワード :

【背景と目的】
今までの血栓溶解効率評価法は一つの実験サンプルに対して，平均的或いは局所的なデータを一つしか得られなかった．超音波は不均一な音場を持っており，その血栓溶解効率への影響も不均一と考えられる．このような不均一の全体像をより確実にかつ簡単に把握できる方法は超音波血栓溶解療法の開発に有用である．
【方法】
特製の容器に厚さ2mm，直径13mmの平坦な血栓を作って，その表面に血栓溶解剤tPAを含んだ血漿を注ぎ，超音波を照射した．各場所の血栓溶解による厚さの変化はその吸光度の変化を利用して測定し，2MHz超音波の血栓溶解促進MAPを撮影した．
【結果】
音場分布に依存して，超音波ビーム中心から3mm範囲内血栓の厚さ減少は非照射対象群より有意に増えた．
【結論】
この方法は将来の超音波血栓溶解研究の促進に役に立つことを期待される．