英文誌(2004-)
シンポジウム
シンポジウム6
肝腫瘍の造影エコーの最先端(術中超音波含む)
(S157)
肝切除術における,術中ソナゾイド造影超音波の活用方法
Intraoperative Sonazoid Enhanced Ultrasonogoraphy
木原 一
Hajime KIHARA
八尾徳洲会総合病院 肝臓外科
Hepato-Billiary Surgery, Yao Tokushukai General Hospital
キーワード :
肝切除術における術中ソナゾイド造影超音波は,体表面からの走査と比較して解像力に優れ,術前診断の不明瞭な点を補うのに極めて有用である.我々は術中造影超音波を単なる診断目的でなく,肝切除操作中における妥当性を確認する手段としても活用している.当院の手術症例における画像所見と術式とを供覧する.術中ソナゾイド造影超音波は,①最初の注入により目的病変を診断②後血管相でシグナル欠損領域があれば,再注入を行い肝内転移の有無を評価という従来の診断的手法に加え,系統的肝切除においては③切除予定領域の門脈分枝を血流遮断したのちにソナゾイドを再注入し,温存予定の範囲における病変残存の有無を確認④肉眼的な肝変色域と造影上のシグナル欠損域とを対比し,肝切離線の妥当性を評価という手法が有用である.