Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2009 - Vol.36

Vol.36 No.Supplement

一般ポスター
体表:甲状腺・その他

(S513)

パラジウム浸漬,バラスト処理をした,より観察しやすい穿刺針について

For Better Needles Under The Ultrasonography −Methods With Soaked In Palladium And Pressure Blasting Technique-

塩澤 幹雄1, 勝部 乙大1, 栗田 真紀子1, 平嶋 勇希1, 栗原 克己1, 尾本 きよか2, 廣田 淳3, 岩瀬 芳治4

Mikio SHIOZAWA1, Otohiro KATSUBE1, Makiko KURITA1, Yuki HIRASHIMA1, Katsumi KURIHARA1, Kiyoka OMOTO2, Jun HIROTA3, Yoshiharu IWASE4

1小山市民病院外科, 2自治医科大学付属さいたま医療センター総合医学第一講座, 3株式会社共伸経営企画室, 4ニプロ医工株式会社第三製造部

1Surgery,Oyama City Hospital, 2First General Medicine ,Saitama Medical Center of Jichi Medical University, 3Management Planning Division,Kyoushin, 4the third manufacturing department ,NIPRO

キーワード :

<背景> 超音波検索機器の開発,発展は著しいものがある.しかし機器の開発が進んでも超音波ガイド下での穿刺針の見易さの重要性は変わらない.
<方法> 今回 先端に二つの特殊処理を施した吸引細胞診用の穿刺針についてブロック肉,超音波ファントムを用いて有用性について評価した.①通常の穿刺針をパラジウムの強酸溶液に1時間浸漬し,化学反応による浸蝕で針の表面に微細な凹凸をつける.②同じく鉄砂を高速度で穿刺針の先端3cmに吹きつけ表面を粗化する.以上,二つの方法で処理した.
<結果>パラジウム処理針では針全体が未処理針と比較して反射散乱して強調されて見える.さらにブラスト処理を追加することで先端を強調することが可能になり,穿刺の際により有用であると考えられた.安全面についてはパラジウム処理針については溶出試験,細胞毒性試験でも問題なく,安全に使用できることが確認されている.
<考察>今回の二つの処理について体表臓器に対する吸引細胞診用の18G〜22Gの針で評価し,いずれも有用であったが長いサイズの針にも同様の処理が可能であり,PTCD針や採卵針などにも応用できると考えられる.
<結語>パラジウム処理針,バラスト処理針について報告し,これらの今後の臨床への応用について検討する.