Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2009 - Vol.36

Vol.36 No.Supplement

一般ポスター
循環器:症例1

(S472)

感染性腹部大動脈瘤と考えられた一例

A Case of Infectious Abdominal Aortic Aneurysm

中川 正康1, 鬼平 聡2, 小林 希予志3, 松田 尚3, 渡辺 智美3, 渡辺 栄里3, 伊藤 宏4

Masayasu NAKAGAWA1, Satoshi KIBIRA2, Kiyoshi KOBAYASHI3, Sho MATSUDA3, Satomi WATANABE3, Eri WATANABE3, Hiroshi ITO4

1市立秋田総合病院循環器内科, 2きびら内科クリニック循環器内科, 3市立秋田総合病院超音波センター, 4秋田大学医学部内科学講座循環器内科学分野

1Department of Cardiology, Akita City General Hospital, 2Department of Cardiology, Kibira Medical Clinic, 3Center of Diagnostic Ultrasound, Akita City General Hospital, 4Department of Cardiology, Akita University

キーワード :

症例は60歳代男性.38℃台の発熱にて前医を受診,白血球:14200/μl,CRP:7.0mg/dlと炎症反応を認めたがfocusは不明で,抗生剤投与を受けた.しかしその後食欲低下,左腰背部痛も出現したため6日後再度受診した.腹部エコ−を施行したところ,腎動脈分岐後の腹部大動脈の軽度拡張と大動脈壁の肥厚および周囲の軟部組織のエコ−輝度上昇を認め,感染性腹部大動脈瘤の疑いにて当科紹介となった.腹部CTでは造影剤にて濃染される大動脈壁および周囲の軟部組織の肥厚を認め,感染性大動脈瘤と考えられた.同日当院心臓血管外科に入院となったが,大動脈の拡大は軽度のため,抗生剤投与にて保存的治療を行った.入院後も発熱あり,血液培養を施行したがいずれも陰性であった.炎症反応は次第に改善し,大動脈壁の肥厚も改善した.大動脈径は不変であり,そのまま保存的に経過を見ている.