Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2009 - Vol.36

Vol.36 No.Supplement

一般ポスター
基礎:基礎

(S465)

乳癌集検用超音波診断装置の開発〜超音波乳腺画像の採取表示システムの検討〜

Development of Mass Miniature Ultrasound Breast Detection Equipment−to discuss of ultrasound breast imaging system−

小沢 智志1, 斎藤 北茉2, 佐藤 正和3, 橘内 洋3, 入江 喬介3, 吉沢 昌純2, 大久保 寛1, 田川 憲男1, 横井 浩4, 本田 伸行5

Satoshi OZAWA1, Hokuma SAITO2, Masakazu SATO3, Hiroshi KITUNAI3, Takasuke IRIE3, Masasumi YOSHIZAWA2, Kan OKUBO1, Norio TAGAWA1, Hiromu YOKOI4, Nobuyuki HONDA5

1首都大学東京大学院システムデザイン研究科, 2東京都立産業技術高等専門学校ものづくり工学科, 3マイクロソニック㈱開発部, 4横井整形外科整形外科, 5寺元記念病院放射線科

1Faculty of System Design, Tokyo Metropolitan University, 2Monozukuri Department, Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology, 3Development Section, Microsonic Co., Ltd., 4Orthopedic Surgery, Yokoi Orthopedic Clinic, 5Department of Radiology, Teramoto Memorial Hospital

キーワード :

近年増加の傾向にある乳癌の診断方法として,主にマンモグラフィ診断と超音波診断が挙げられる.マンモグラフィ検査では放射線を用いて乳腺を撮影するため,頻繁な適用は望ましくない.そこで,人体に害の少ない超音波診断が注目されている.しかし,従来の超音波診断では,定量的な画像化や集団検診に際しての効率に難点がある.乳癌の超音波検診では,画像データの取りこぼしがなく,再現性に富み,術者の手技に依らないで安定した画像が得られることが望まれている.また,乳管像(拡張像)が良く観察できることが重要なことから,我々は乳頭を中心に回転走査を行う“超音波プローブ回転走査器”の開発を行い,これまでその経緯と臨床経験について報告を行ってきた.本研究では,この診断装置の使用のもとで,医師による効率的なレビューを可能とする画像提示システムの構築を目指している.上述の装置によって採取される画像は,乳頭を中心として内側の領域と外側の領域のB-mode画像群であるので,乳頭を通る各断面を構成する4枚のB-mode画像を接続し,それらをすべての方向について集めることで3次元画像(ボリュームデータ)を作成する.この3次元画像が適切に構成されれば,任意の断面を可視化可能であり,その一つとして乳房表面からの深さを変えたC-mode表示も行える.これまでのシステムでは,4枚のB-mode画像の接続にあたり,数方向の接続具合を目視で確認して全方向の接続を近似的に行っていた.今回は画像間の傾きと重なりの度合いをパラメータとし,輝度値の二乗誤差を最小にする接続を最適と判断する仕組みを検討し,実際に採取した画像を用いてその評価を行った.