英文誌(2004-)
一般口演
循環器:その他1
(S354)
心内腔径と心機能の測定におけるポケットサイズ携帯型超音波装置の有用性
Pocketable Transthoracic Echocardiography for Measurements of Cardiac Chamber Sizes and LV systolic function
宮花 礼子
Reiko MIYAHANA
大阪掖済会病院検査科
Cardiovascular Laboratory, Osaka-Ekisaikai Hospital
キーワード :
【背景】
携帯型超音波装置が登場し,ベッドサイドで簡便かつ迅速に心エコー図検査を施行できるようになった.近年登場したポケットサイズ携帯型超音波装置は従来の機器より軽量であるが,表示画面が小さく,画質調整に制限があるため,心内腔径と心機能の測定における有用性は明らかでない.
【目的】
ポケットサイズ携帯型超音波装置と標準型超音波装置を用い,心内腔径と心機能測定の結果を比較検討すること.
【方法】
標準型超音波装置で心エコー図検査を施行した125例に対して,ポケットサイズ携帯型超音波装置(Seimens Medical Solutions, Acuson P10)を用い,心エコー図検査を行った.傍胸骨左室長軸断面像で,左室拡張末期径及び収縮末期径,心室中隔径,左室後壁径,大動脈径,左房径を計測し,更に左室拡張末期径と収縮末期径からfractional shortening(FS)を算出した.それぞれポケットサイズ携帯型超音波装置と標準型超音波装置から得られた数値を比較検討した.
【結果】
ポケットサイズ携帯型超音波装置と標準型超音波装置でのそれぞれの計測値を比較したところ測定結果の間には良好な相関が認められた(r=0.87-0.95, all p<0.001).
【結論】
ポケットサイズ携帯型超音波装置は心内腔径と心機能の測定において有用であることが示唆された.