2025年6月1日、日本超音波医学会 第98回学術集会にて、Early Career企画「第2回 領域横断エコリンピック2025」が開催されました。本報告では、受賞者の声や会場の様子を交えながら、当日の模様をご紹介します。

若手医師が超音波を通じて響き合う場

このたび、「第2回領域横断エコリンピック2025」を無事に開催できましたこと、主催者を代表して心より御礼申し上げます。若手医師の熱意と創意に満ちた発表の数々に触れ、運営側としても深い感動を覚えました。
エコリンピックは、「若手医師が超音波を通じて響き合う場」でありたいと願って企画しています。
今回発表してくださった皆さま、聴衆として支えてくださった皆さま、審査・運営に携わってくださった皆さま、一人ひとりの力があってこそ実現できた大会です。
この経験が、それぞれの臨床・研究活動に新たな視点や励みをもたらすものであれば幸いです。
これから先、もっと多くの方々とともに、さらに広く、深く、可能性を広げていきたいです。
次回もぜひ、多くの若手の挑戦をお待ちしております。

キャリア支援・ダイバーシティー推進委員会

第2回(2025年)の受賞者

【金賞】松澤奈々先生(順天堂大学医学科附属順天堂医院 産婦人科)

この度は金賞をいただきまして、誠に有難うございます。今回は経腟超音波を使用した結節性硬化症の胎児の頭蓋内病変について発表致しました。胎児脳は観察が難しく、まだ解明されていない点も多々あるため、一つひとつの症例と向き合っていくことが大切だと考えます。今まで私を指導してくださった先生方、沢山のことを教えてくれた赤ちゃんとそのご家族に、心より感謝致します。多領域での超音波の魅力や有用性を同年代の先生方が発表し、科を越えたつながりが生まれたエコリンピック、とても楽しかったです。この賞を励みに、今後も精進いたします。この度は誠に有難うございました。

【銀賞】大本俊介先生(近畿大学病院 消化器内科)

この度は第2 回領域横断エコリンピック2025 において銀メダルをいただきありがとうございました。EUS は前方斜視であり、内視鏡画面だけに頼ると初学者ではスクリーニング中に消化管穿孔を起こすことがあります。今回、穿孔リスク軽減を目的とした「Echo free spacetechnique」を紹介しました。本技術により穿孔事故がなくなり、安全なEUS が世界中に普及することを願っています。

【銅賞】大森奈美先生(虎の門 病院循環器センター内科)

この度は、多領域にわたる多くの素晴らしい発表の中から私の発表を銅メダルに選出いただき、心より感謝申し上げます。今回、心臓手術の助けとなった3D 心エコーをテーマに発表しました。本受賞は、これまでご指導いただいた先生方や検査技師の皆様のおかげです。今後も一つ一つの画像取得にこだわって超音波検査の研鑽を積んで行きたいと思います。貴重な発表の機会をくださいました渡邉望先生、座長・審査員の先生方、聴講いただいた皆様、誠にありがとうございました。

会場の様子

概要と成果

開催日:2025年6月1日
会場:日本超音波医学会 第98回学術集会会場
発表演題:複数(症例報告、技術報告、基礎研究など)
審査:指定審査員および会場参加者による投票方式
表彰:金賞・銀賞・銅賞 各1名
本大会を通じて、領域を越えた対話と刺激が生まれ、多くの若手が自らの超音波像に自信を持って発表できる機会を得られたと実感しています。
受賞者は以下の通りです:
(金賞:松澤 奈々先生、銀賞:大本 俊介先生、銅賞:大森 奈美先生)