Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

一般ポスター 循環器
弁膜症

(S801)

経食道心エコー図検査で診断した僧帽弁副組織の2例

Two cases of accessory mitral valve tissue diagnosed by transesophageal echocardiography

赤松 加奈子, 伊藤 隆英, 宗宮 浩一, 星賀 正明, 石坂 信和

Kanako AKAMATSU, Takahide ITO, Koichi SOMIYA, Masaaki HOSHIGA, Nobukazu ISHIZAKA

大阪医科大学循環器内科

Cardiology, Osaka Medical college

キーワード :

【症例①】
55歳男性.動悸を主訴に来院.経胸壁心エコー図検査で,僧帽弁に付着し,心周期にしたがって左室流出路と左室を行き来する紐状の異常構造物を認めた.経食道心エコー図検査で,異常構造物は腱索から連続していることが確認され,僧帽弁副組織と診断した.左室流出路狭窄その他の合併症は見られず経過観察となった.
【症例②】
66歳男性.心房細動に対するカテーテルアブレーションの治療前経胸壁心エコー図検査で,左室流出路に異常構造物を指摘された.経食道心エコー図検査で,心周期に伴って左室流出路と左房を行き来する約20mmの紐状構造物を認め,僧帽弁副組織と診断した.心房中隔欠損症を合併していたが左室流出路狭窄はなかった.
【考察】
僧帽弁副組織はまれな先天性心疾患であり,左室流出路狭窄を来す疾患の一つとされている.今回経験した2症例はいずれも左室流出路狭窄は認めず,また無症状であった.また多くの症例では他の心奇形を合併することが報告されているが,2症例中1症例は他の心奇形合併があった.文献的考察を加え報告する.