嶋本 純也

Junya SHIMAMOTO

United States Naval Hospital Yokosuka総合診療科

General Practitioner, United States Naval Hospital Yokosuka

キーワード :

【背景】
腹部大動脈瘤（Abdominal aortic aneurysm: AAA）のスクリーニングには超音波は有用である. 本邦においてはAAAのスクリーニングを行う対象への明確な言及がない. 発表者の勤務する米国海軍病院においては家庭医及び内科医が米国ガイドラインに準じてAAAスクリーニング該当者に対し腹部超音波検査を勧めている. 本邦においても効率的にAAAによる死亡を減らすため医療者だけでなく対象者への情報共有が重要であると考えられる.
【目的】
諸外国のデータを参考に腹部大動脈瘤スクリーニングの対象を理解する.
【方法】
日本の大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン（2011年改訂版）, United States Preventive Service Task Force（USPSTF）, American College of Cardiology/American Heart Association（ACC/AHA）, European Society of Cardiology（ESC）, Canadian Task Force on Preventive Health Careの推奨ガイドラインを参考しAAAスクリーニングに関する情報を集約する.
【結論】
諸外国ガイドラインに相違はあるが, 65-75歳の無症候性男性へ超音波による腹部大動脈瘤のスクリーニングが推奨される．特に喫煙歴がある場合には強く推奨される.