Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2018 - Vol.45

Vol.45 No.Supplement

特別プログラム・知を究める 消化器
シンポジウム 消化器6 肝臓 診断 肝腫瘍の悪性度診断~Bモード・エラスト・Sonazoid造影~

(S310)

高フレームレート技術によるElastographyとFlow imaging:肝腫瘍診断への応用

Improvement elastography and flow imaging using high frame-rate technologies for diagnosing liver tumors

小川 眞広, 谷川 俊一郎, 神山 直久

Masahiro OGAWA, Syunichirou TANIGAWA, Naohisa KAMIYAMA

1日本大学病院消化器内科, 2GEヘルスケアジャパン株式会社超音波製品開発部

1gastroenterology, Nihon University Hospital, 2Ultrasonic Product Development Department, GE Healthcare Japan ltd.

キーワード :

【目的】
近年の超音波診断装置はCPUの処理能力が飛躍的に向上し, 複雑な信号処理をリアルタイムに行うことが可能となってきた. 今回我々は,これらの高速化された信号処理技術と, 心臓イメージング用の連続送信パルスシーケンス技術,および血流からの微小な信号を増強する符号化送信技術(Coded Excitation)とを組み合わせることで,より高い時間分解能でリアルタイムに画像化可能なストレインエラストグラフィ(HSE)[1]および血流表示手法(HDC)[2]を開発し, 肝腫瘍性病変への適用を検討した.
【対象と方法】
通常超音波検査に続きHSEもしくはHDCが施行された肝腫瘍性症例とした. また一部の症例においては, シアウェーブエラストグラフィやCEUSとの比較も行った.使用装置はLOGIQ E9, LOGIQ S8(GEヘルスケア).プローブは,9L(9MHz リニア型)とC1-6(3.5MHz凸型).
【結果】
HSEとHDCでは, 長い観測時間(= 高感度)を保持しつつ,高フレームレートで撮像できるため, 撮像範囲が広い凸型プローブにおいても,30Hzを超える高い時間分解能にて肝腫瘤の描出が可能であった. それにより,時間方向への信号平均化によるSNR向上,クラッターやアーチファクトを含むフレームの同定とその低減アルゴリズムの改善も可能となった. HSEにおいては, B-mode単独では描出しづらかった転移性肝癌や肝細胞癌の腫瘍輪郭評価や, 肝細胞癌の治療前後比較に有用な場合があった. HDCにおいては, 限局性結節性過形成に特徴的なSpoke-wheelパタン, 転移性肝癌での貫通血管像を確認でき, 血管構築像の形態変化における肝細胞癌の組織的悪性度判定の可能性が示唆された.(図) また, 肝左葉や右肋弓下走査時の心臓に近い部位での評価可能範囲の拡大が確認された.
【結論】
これらの手法は, カラードプラ法と同様, 簡便に使用可能なため, 肝腫瘍性病変の超音波診断における臨床応用範囲が広がると考えられた.
参考文献:
[1]小川 眞広, 谷川 俊一郎 ほか, Jpn J Med Ultrasonics Vol.42 Suppl. , 2015
[2]谷川 俊一郎, Jpn J Med Ultrasonics Vol.44 Suppl. , 2017