英文誌(2004-)
特別プログラム・知を究める 循環器
パネルディスカッション 循環器4 ガイドラインの鵜呑みで本当にいいの?
(S271)
僧帽弁閉鎖不全症ガイドラインに物申す
Review of the guideline for the management of mitral regurgitation
出雲 昌樹
Masaki IZUMO
聖マリアンナ医科大学循環器内科
Division of Cardiology, Department of Internal medicine, St. Marianna University School of Medicine
キーワード :
超高齢化社会を迎え,僧帽弁閉鎖不全症(mitral regurgitation: MR)は増加の一途を辿っている.MRはその機序により重症度評価や治療方針が異なるため,循環器内科医や心エコーを担当する臨床検査技師にとって診断及び治療選択は容易でない.ガイドラインはMR患者を導く地図として万能なのか?いずれのガイドラインも症状の有無は治療選択を決定するファーストステップであるが,外来診察で得られた症状は本来の症状を反映しているのか?無症候性一次性MRに対しての治療介入は本当に必要か?そしてどの程度なされているのか?二次性MRの重症度評価はいつの時点の評価なのか?また内科治療優先とはどの程度必要であるのか?など本セッションではMRにおけるガイドラインについて,日常臨床で感じる疑問をどの程度網羅しているか,またその解釈の落とし穴について皆様とともに考えていきたい.