Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
産婦人科 胎児異常①

(S849)

NIPT陽性9例に施行した胎児超音波検査所見について

Specific ultrasonography of NIPT positive cases

早田 桂, 牧 尉太, 江口 武志, 玉田 祥子, 光井 崇, 平野 友美加, 衛藤 英理子, 延本 悦子, 増山 寿, 平松 祐司

Kei HAYATA, Jota MAKI, Takeshi EGUCHI, Shoko TAMADA, Takashi MITSUI, Yumika HIRANO, Eriko ETO, Etsuko NOBUMOTO, Hisashi MASUYAMA, Yuji HIRAMATSU

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学教室

Obstetrics and Gynecology, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Science

キーワード :

【目的】
当院では母体血中のcell-free DNAを用いた母体血胎児染色体検査(NIPT検査)を開始後,9/520例(1.7%)に陽性を認めた.一方NIPT結果報告時期の多くがfirst trimester canとsecond trimester scanの中間にあたり,一般には推定体重計測も行わず,胎児超音波スクリーニング検査に該当しない時期である.この期間の超音波検査でTrisomy18,13ならびに21を疑う所見を抽出できるか検討した.
【方法】
同意を得た上で全てのNIPT陽性妊婦に胎児超音波検査を行い,特徴的な超音波所見につき後方視的に検討した.使用した経腹超音波装置はGE社製Volson E8とALOKA社製α6で,探触子はいずれもコンベックス型(3.5MHz)を用いた.なお小脳低形成の診断には我々の作成した小脳横径,縦径ノモグラムを使用した.
【成績】
T18陽性は4例であった.4例中3例は羊水染色体検査でT18が確定診断され,1例は正常核型であった.T18が確定診断された3例は15週5日,17週2日,17週6日に超音波検査を施行した.超音波所見は小脳低形成3/3例(100%)(平均小脳横径-4.8SD,平均小脳縦径-2.6SD),手指拘縮2/3例(66%),揺り椅子状足底3/3例(100%),大腿骨長(FL)短縮3/3例(100%)(平均-1.9SD),内反足1/3例(33%),脈絡叢嚢胞1/3例(33%),羊水過多0/3(0%),胎児心臓異常はDORV1例,VSD1例で,15週5日の胎児は評価困難であった.正常核型の1例は19週5日に超音波検査施行し,小脳横径19.0mm(-0.5SD),小脳縦径8.0mm(-1.5SD)で小脳低形成はなく,FL29.6mm(±0SD),推定体重267g(-0.5SD),手指拘縮なく明らかに特徴的な所見は見出せなかった.
T13陽性は3例であった.3例全てが羊水染色体検査でT13が確定診断された.T13が確定診断された3例は16週3日,16週3日,16週1日に超音波検査を施行した.超音波所見は小脳低形成3/3例(100%)(平均小脳横径-5.6SD,平均小脳縦径-3.1SD),FL短縮3/3例(100%)(平均-2.0SD)であった.1例に単心房・単心室を疑った.
T21陽性は2例であった.2例共に羊水染色体検査でT21が確定診断された.T21が確定診断された2例は18週4日,16週5日に超音波検査を施行した.2症例共に明らかな超音波異常所見は得られなかったが,FLは-1.1SDと-1.8SDで週数に比し短縮傾向であった.
【結論】
second trimester scan以前でも,T18とT13は全例小脳低形成とFL短縮を認め,T21はFL短縮傾向にあった.簡便に計測可能なFL計測の重要性があらためて示唆された.