Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
産婦人科 羊水・羊膜・胎盤

(S847)

超音波ドプラ法を用い子宮温存治療し得た胎盤ポリープの2症例

Two cases of uterine preservation surgery for the placental polyp diagnosed by Doppler ultrasonography

針金 幸代1, 松島 隆1, 角田 陽平1, 高屋 茜1, 黒木 睦実1, 間瀬 有里1, 深見 武彦1, 飯田 晋也1, 米山 剛一1, 竹下 俊行2

Yukiyo HARIGANE1, Takashi MATSUSHIMA1, Youhei TSUNODA1, Akane TAKAYA1, Mutsumi KUROKI1, Yuri MASE1, Takehiko FUKAMI1, Shinya IIDA1, Kouichi YONEYAMA1, Toshiyuki TAKESHITA2

1日本医科大学武蔵小杉病院女性診療科・産科, 2日本医科大学産婦人科学教室

1Obstetrics and Gynecology, Nippon Medical School Musashikosugi Hospital, 2Obstetrics and Gynecology, Nippon Medical School

キーワード :

胎盤ポリープは分娩や流産後の絨毛組織が変性し器質化して形成されたものである.稀ではあるが時に多量出血を伴い,子宮摘出を必要とした報告もあり治療法の選択には注意を要する.今回,超音波ドプラ法で診断した胎盤ポリープ2症例について子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization: UAE)後に子宮鏡下切除(Transcervical resection: TCR)を行い,子宮を温存し得たので報告する.
【症例1】
31歳,1経妊1経産.正常分娩後約1か月時に性器出血を主訴に受診し,超音波断層法で子宮腔内に4.3x2.7cm大のhyperechoicな腫瘤を認め,超音波ドプラ法で豊富な血流を認め胎盤ポリープと診断した.血中ヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotropin: hCG)値は35.3mIU/mL,骨盤部造影MRIで早期相に濃染を認めた.UAE施行4日後,超音波ドプラ法で血流が減少したのを確認し,TCRで26.3gの腫瘤を摘出し得た.病理組織検査で胎盤ポリープと診断された.術後経過は良好であった.
【症例2】
32歳,1経妊1経産.吸引分娩後産後健診時に,超音波断層法で子宮腔内に1.6x1.5cm大のhyperechoicな腫瘤を認め,超音波ドプラ法で豊富な血流を認め胎盤ポリープと診断した.血中hCG値は4.4mIU/mL,骨盤部造影MRIで増強効果を認めた.UAE施行後超音波ドプラ法で血流が減少したのを確認できたので,同日TCRを施行し2gの腫瘤を摘出した.病理組織検査で胎盤ポリープと診断された.術後経過は良好であった.
【結論】
分娩後の子宮腔内に超音波断層法でhyperechoicな腫瘤を認め胎盤ポリープを疑った場合,超音波ドプラ法を施行することが造影MRIと同様に診断に有用であった.超音波ドプラ法で豊富な血流を確認された際には,安易に子宮内膜掻爬術を行わず,適切な治療法を選択することにより子宮温存が可能となることが示唆された.また,治療法選択や治療時期の決定にも超音波ドプラ法が有用であった.