Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
消化器 消化管:良性

(S820)

新生児腸重積の一例

A case of neonatal intussusception

藤川 あつ子1, 長江 秀樹2, 大林 樹真2, 3, 斎藤 祐貴1, 岡村 隆徳4, 高橋 麻理恵1, 高木 正之3, 辻本 文雄4, 北川 博昭2, 中島 康雄1

Atsuko FUJIKAWA1, Hideki NAGAE2, Juma OBAYASHI2, 3, Yuki SAITO1, Takanori OKAMURA4, Marie TAKAHASHI1, Masayuki TAKAGI3, Fumio TSUJIMOTO4, Hiroaki KITAGAWA2, Yasuo NAKAJIMA1

1聖マリアンナ医科大学放射線医学講座, 2聖マリアンナ医科大学小児外科, 3聖マリアンナ医科大学病理学教室, 4聖マリアンナ医科大学臨床検査部, 5超音波センター

1Department of Radiology, St. Marianna University School of Medicine, 2Division of Pediatric Surgery, St. Marianna University School of Medicine, 3Department of Pathology, St. Marianna University School of Medicine, 4Ultrasound Center, Department of Laboratory Medicine, St. Marianna University School of Medicine, 5

キーワード :

症例は日齢6日の女児で,胎児期や症状発生までの間の周産期経過に明らかな異常はなかった.出生4日から間欠的に粘血便が見られていたが,次第に腸管ガスの拡張所見が顕在化し,児の活気低下も認められたために精査となった.
上部消化管造影検査で,腸回転異常の所見はなく,注腸所見では横行結腸レベルのカニ爪様サインが確認されたため,腸重積の診断となった.原因精査のために超音波を施行すると,注腸検査同様に横行結腸レベルに先進部を有する腸重積を認めた.先進部に不均一輝度で境界明瞭な類円形腫瘤が認められた.開腹術が施行され,遠位回腸の腫瘤を先進部とした腸重積が確認された.病理診断はcongenital fibrosarcomaであった.Congenital fibrosarcomaは四肢や頭頚部領域で経験されることが多く,腸管発生の報告は非常に少ない.通常,新生児期に発生する腸管の通過障害では,中腸軸捻転やメコニウムイレウス,小腸閉鎖をはじめとする先天性の腸閉鎖が鑑別上位に挙がり,これらを鑑別するべく検査を進めていく.今回はすでに注腸検査で病変が確認されている状況からの検索であったために,病変を逃す可能性はなかったが,新生児の腸管通過障害に対して超音波を最初の検査として選択する場合は多いので,非常に稀ではあるが腸重積の可能性も考慮しつつ全腹のスクリーニングを行うべきと考えた.