Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
消化器 消化管:悪性

(S817)

回盲部腸重積で発症した小腸原発MALT lymphomaの一例

A case of ileal MALT lymphoma, presented with ileocolic intussusception

古西 崇寛1, 斎田 司1, 渡辺 あずさ2, 椎貝 真成2, 稲川 智3, 永井 健太郎3, 内田 温4

Takahiro KONISHI1, Tsukasa SAIDA1, Azusa WATANABE2, Masanari SHIIGAI2, Satoshi INAGAWA3, Kentaro NAGAI3, Atsushi UCHIDA4

1筑波大学附属病院放射線診断・IVR科, 2筑波メディカルセンター病院放射線科, 3筑波メディカルセンター病院消化器外科, 4筑波メディカルセンター病院病理科

1Department of Diagnostic and Interventional Radiology, University of Tsukuba Hospital, 2Department of Radiology, Tsukuba Medical Center Hospital, 3Department of Gastroenterological Surgery, Tsukuba Medical Center Hospital, 4Department of Pathology, Tsukuba Medical Center Hospital

キーワード :

症例は78歳,男性.受診当日に腹痛を自覚し,前医を受診した.CTで腸重積を疑われ,当院を紹介され受診した.全身状態は良好でvital signに異常はなく,腹膜刺激症状は認めなかった.採血所見では軽微な炎症反応上昇のほか特記すべき異常所見はみられなかった.
腹部超音波検査では回結腸重積が認められ,回腸先端部に15mm大の類台形をした低エコー腫瘤があり重積の先進部となっていた.粘膜面に存在する病変ではあったが筋層に及んでおり,固有筋層までの進展を示す腫瘍を疑った.重積腸管には浮腫が強かったが,Doppler signalは保たれていた.回腸腫瘍による回結腸重積と診断した.
CTを撮像した後の受診4日目に手術を施行された.重積はすでに解除されていたが,回盲弁から20cm口側に腫瘍を認めたため小腸部分切除を施行され,近傍のLNもあわせて切除された.術後は大きな問題なく退院している.
病理では20mm大の2型腫瘍が確認され,潰瘍を伴って粘膜固有層から粘膜下層主体にかけて,リンパ球様腫瘍細胞がびまん性に浸潤増殖していた.辺縁帯分布や分化,免疫染色等をあわせてmarginal zone B-cell lymphoma of mucosa associated-lymphoid tissue(MALT lymphoma)と診断された.
本症例は他部位にMALT lymphoma病変を確認できておらず,小腸原発と考えられた.小腸原発のMALT lymphomaについての報告はいくつか検索し得,なかには腸重積で発症した症例の報告もみられる.また,一般に小腸のリンパ腫が回盲部重積の原因疾患となり得ることは知られている.
今回,回盲部腸重積で発症した稀な小腸原発MALT lymphomaにつき,超音波所見と若干の文献的考察を加えて報告する.