Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
循環器 循環器⑦

(S794)

Calcified amorphous tumorとの鑑別を要した感染性心内膜炎の1例

A case of infective endocarditis that was difficult to distinguish from Calcified amorphous tumor

坂本 考弘1, 岡田 大司1, 中村 琢1, 渡邊 伸英1, 中島 龍馬1, 菅森 峰1, 遠藤 昭博1, 高橋 伸幸1, 吉冨 裕之2, 田邊 一明1

Takahiro SAKAMOTO1, Taiji OKADA1, Taku NAKAMURA1, Nobuhide WATANABE1, Ryuma NAKASHIMA1, Takashi SUGAMORI1, Akihiro ENDO1, Nobuyuki TAKAHASHI1, Hiroyuki YOSHITOMI2, Kazuaki TANABE1

1島根大学医学部内科学講座内科学第四, 2島根大学医学部附属病院検査部

1Fourth Department of Internal Medicine,, Shimane University Faculty of Medicine, 2Department of Laboratory Medicine, Shimane University Faculty of Medicine

キーワード :

【症例】
78歳女性.当院入院の約2週間前に,悪寒を伴う38℃台の発熱あり他院を受診し,尿路感染症の診断でタゾバクタム/ピペラシリンにて入院加療されていた.その後メロペネムに変更され,約10日間加療されたが37℃台の微熱が遷延した.経胸壁心エコーにて疣腫が疑われ,感染性心内膜炎疑いとして当科転院となった.経食道心エコーでは,僧帽弁後尖に石灰化を伴う輝度の高い10mm大の2つの異常構造物を認めており,Calcified amorphous tumor(CAT)が鑑別に挙げられた.また,構造物の先端には7-10mm大の高輝度の紐状可動性構造物が付着しており,血液培養3本全てにS. anginosusが検出されたことから感染性心内膜炎の診断に至った.感受性も考慮しアンピシリン,ゲンタマイシンにて加療開始としたが,合併症の検索として施行した造影CTでは脾腎梗塞を認め,頭部MRIでは多発脳梗塞に加え脳出血も認めていた.抗菌薬を継続しながら,脳出血から4週間経過後に再発がないことを確認した上で心臓血管外科にて摘出術が施行された.僧帽弁後尖の病理所見からは結節状の石灰化及び膠原線維の増多,好中球の浸潤がみられ,石灰化結節に感染性心内膜炎が合併したと判断した.
【考察】
本症例は経食道心エコー所見からはCATに合併した感染性心内膜炎が疑われたが,病理所見から石灰化結節に伴う感染性心内膜炎の診断に至った.心腔内に石灰化を伴う異常構造物を認めた場合,感染性心内膜炎のリスクがあることを認識しておく必要がある.