Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般ポスター
工学基礎 基礎(超音波計測一般)

(S772)

落下球ドプラファントムの基礎実験

Basic Experiments for Falling Ball Doppler Phamtom

竹内 康人, 松本 成史

Yasuhito TAKEUCHI, Seiji MATSUMOTO

旭川医科大学腎泌尿器外科学講座

Dept. of Renal and Urological Surgery, Asahikawa Medical University

キーワード :

【目的】
ドプラ装置の性能評価および校正のために,運動速度と反射源性が可及的に正確に管理把握出来,再現性も良く,かつ実現(実施)が非常に容易な運動物体反射源を実用化する.
【背景】
胎児心拍検出器の性能評価および校正のためにはJIS規格やそれを日本提案として持ち上げたIEC規格があるが,水槽内で標準反射源の鋼球を下から支えつつ上下運動させる物で,結構複雑な構造を有し,専用装置として設計製作かつ運用保守せねばならないのが難点で,厳密な校正のためには専門業者を援用する必要があった.この研究では何時でも何処でも誰でも実験室レベルで簡単確実に実施出来,運動速度と反射源性が可及的に正確に管理把握出来,再現性も良く,かつ実現(実施)が非常に容易な運動物体反射源を実用化する.
【方法】
目的領域を落下する標準反射源鋼球のエコーをドプラ観測する構成を実現した.すなわち標準反射源鋼球を校正されるべきシステムの観測音場を斜に横切るごとく垂直落下させる.落下の実施には鋼球を電磁石に保持させておいて通電を中止する事で解放,落下せしめる.
【結果】
受信信号の一例を供覧する.
【結論】
主旨目的通りJISやIECの上下運動鋼球ターゲット式のドプラファントムよりも運動速度と反射源性が可及的に正確に管理把握出来,再現性も良く,かつ実現(実施)が非常に容易な校正用ドプラファントムの実用化の見通しが得られた.この落下球ファントムという方式は水中のみならず空中でも,また超音波のみならず電磁波でも,利用可能なドプラファントムの方式であると推察された.
【引用文献】
JIS-T-1506,IEC 61266.