Online Journal
電子ジャーナル
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英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
健診

(S754)

ASQの脂肪肝評価とメタボリック症候群判定の定量化への可能性の検討

Possibility of Qualifications for fatty liver and metabolic syndorome using ASQ parameters

鶴田 和美1, 小山 大樹1, 木場 博幸1, 大竹 宏治2, 川口 哲2, 矢野 雅彦3

Kazumi TSURUTA1, Daiki OYAMA1, Hiroyuki KOBA1, Koji OTAKE2, Tetsu KAWAGUCHI2, Masahiko YANO3

1日本赤十字社熊本健康管理センター第二検査課, 2日本赤十字社熊本健康管理センター内科, 3東芝メディカルシステムズ超音波開発部

1Second Examination Division, Japanese Red Cross Kumamoto Health Care Center, 2Department of Internal Medicine, Japanese Red Cross Kumamoto Health Care Center, 3Ultrasound Development Department, Toshiba Medical Systems Co. Ltd.

キーワード :

【目的】
Acoustic Structure Quantification(ASQ)1),2)が①脂肪肝の客観的な指標に②メタボリック症候群の指標になり得るのかを検討する.
【対象・方法】
2012年8月〜2014年11月の人間ドック受診者のうち無作為にASQ測定を実施した1059名.HBs抗原陽性,HCV抗体陽性,肝硬変がある者は除外した.使用機種は東芝社のAplioXG.ASQモードで肝実質超音波断面像を記録.focusは4cm.ROIはfocus付近で脈管を避けて3×3cm以上とし1回のみ取得した値を使用した.①Bmode画像を技師と医師でダブルチェックし,0群:正常肝(異常なし),1群:軽度脂肪肝(肝腎コントラスト),2群:脂肪肝(肝腎コントラスト+肝静脈不明瞭化または深部エコー減衰)に分類しASQAverageとFDratioを比較した.②メタボリック症候群診断基準である腹囲,血圧,血糖,脂質を該当項目別にASQAverageとFDratioを比較した.
【結果】
①正常肝/軽度脂肪肝/脂肪肝で,ASQAverage(中央値)は117/109/107(図1),FDratio(中央値)は0.790/0.225/0.100(図2)で,いずれも脂肪肝は有意に低値となった(P<0.01).AUROC(正常vs軽度脂肪肝,脂肪肝)はASQAverage値で0.86,FDratioで0.96,カットオフ/感度/特異度は,ASQAverage:112/73%/90%,FDratio:0.31/88%/91%で,特にFDratioでは良好な結果であった.②1:メタボ項目該当なし,2:腹囲正常一項目該当,3:腹囲正常二項目該当,4:腹囲正常三項目該当,5:腹囲のみ該当,6:腹囲+一項目該当,7:腹囲+二項目以上該当(メタボリック症候群に該当)で,ASQAverage(中央値)は118/ 114/ 111/ 110/ 110/ 109 /108(図3),FDratio(中央値)は0.82/ 0.49/ 0.25/ 0.130/ 0.22/ 0.185/ 0.10(図4)で,メタボリック症候群の該当項目の増加に伴い値が低下する傾向にあった.AUROC(判定7とそれ以外)はASQAvrage値で0.76,FDratioで0.82,カットオフ/感度/特異度は,ASQAverage:111/ 59%/85%,FDratio:0.31/ 0.85%/ 61%であった.
【結語】
ASQ,特にFDratioは正常肝に比べ脂肪肝,メタボリック症候群でいずれも低値となり,これらの診断での有用性と脂肪の定量化への可能性が示唆された.
1)矢野他JSUMVol.40 No.Supplement(S543-S543)肝臓組織の2成分モデルにおけるASQパラメータの働きに関する検討
2)伝法他JSUM Vol.39 No.Supplement(S438-S438)脂肪肝におけるASQと局所不均一性パラメータ(F-D ratio)の有用性の検討