Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
健診

(S754)

超音波を用いた内臓脂肪面積測定の検討

Study of visceral fat area estimation using ultrasound

藤原 洋子1, 射谷 和徳1, 三竹 毅2, 篠原 通浩3, 大木 洋美3, 中川 徹3, 小泉 憲裕2, 5, 窪田 直人4, 佐久間 一郎2, 門脇 孝4

Yoko FUJIHARA1, Kazunori ITANI1, Tuyoshi MITAKE2, Michihiro SHINOHARA3, Hiromi OOKI3, Tohru NAKAGAWA3, Norihiro KOIZUMI2, 5, Naoto KUBOTA4, Ichiro SAKUMA2, Takashi KADOWAKI4

1日立アロカメディカル株式会社第二メディカルシステム技術本部, 2東京大学大学院工学研究科バイオエンジニアリング専攻, 3株式会社日立製作所日立健康管理センタ, 4東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科, 5東京大学大学院工学研究科バイオエンジニアリング専攻システム疾患生命学による先端医療技術開発拠点

1Medical System Engineering Division 2, Hitachi Aloka Medical, Ltd., 2Department of Bioengineering, School of Engineering, University of Tokyo, 3Hitachi Health Care Center, Hitachi, Ltd., 4Department of Diabetes and Metabolic Diseases, Graduate School of Medicine, University of Tokyo, 5Department of Bioengineering, School of Engineering, University of Tokyo

キーワード :

【目的】
内臓脂肪の蓄積は動脈硬化症や2型糖尿病などの生活習慣病の罹患率とそれに伴う死亡率の予測因子であることは広く知られている.内臓脂肪の蓄積量は,臍部断層像に存在する脂肪のCT値から内臓脂肪面積(Visceral Fat Area以下VFA)を算出するCT法がゴールドスタンダードとされ,内臓脂肪面積100cm2以上がメタボリックシンドローム診断の必須項目とされている.
VFAの計測方法は,CT法以外に電気インピーダンス法が実用化されている.前者はコスト高に加え被ばくを伴い,後者は専用装置のために追加コストが必要となる.内臓脂肪の蓄積は,適切な運動と食事コントロールで改善が可能である.簡便,安全,低コストでVFAを測定する技術の普及は,生活習慣病の予防に貢献する.
本研究の目的は,広く普及している超音波診断装置を用いVFAを簡便,簡潔,高精度に計測する技術の開発である.
昨年,我々はCT画像の計測結果より超音波計測でVFAの推定が可能である見込みを得たことを報告した.今回は超音波計測を用いて算出したVFA(以下US-VFA)とCT法により得られたVFA(以下CT-VFA)の比較を行ったので報告する.
【対象と方法】
2014年3月から12月までに日立健康管理センタの健康診断でCT法の内臓脂肪検診を受診された男性105名,女性100名の計205名を対象とした.
臍横から超音波で腹部大動脈の静止画撮像を行い,a:皮膚表面-腹部大動脈後壁間距離,a1:腹壁-腹部大動脈後壁間距離の2つの距離の計測を行った.これら値と健康診断で得られたパラメータをもちい,予め作成した推定式を用い算出したUS-VFAとCT法で計測されたCT-VFAの比較を行った.
なお,本研究は日立健康管理センタ,東京大学,株式会社日立製作所の倫理委員会の承認を得ている.
【結果と考察】
US-VFAとCT-VFA間で相関係数R=0.85と良い結果を得た(図1).
誤差の原因は,超音波撮像時とCT撮影時の呼吸の状態の違いや,探触子で皮下脂肪をわずかにつぶしてしまうことによる距離計測の不一致が考えられた.後者は,計測手法で改善が可能である.
【結論】
超音波診断装置を用いてVFAの推定が可能であることを確認した.今後は計測誤差を削減するための計測手法について検討を行う.
【謝辞】
本研究は,東京大学の光石衛先生,湯橋一仁先生,月原弘之先生,王君臣先生,自治医科大学の浅野岳晴先生のご協力をいただき,文部科学省科学技術振興調整費「システム疾患生命科学による先端医療技術開発拠点(TSBMI)」の支援を受け行われた.