Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
運動器 運動器①

(S747)

Share wave elastographyによる異なる機種間での運動器組織弾性評価

The evaluation of the elasticity of the musculoskeletal tissue by mean of share-wave ultrasound elastography with different model

後藤 英之, 小林 正明, 野崎 正浩, 三井 裕人, 大塚 隆信

Hideyuki GOTO, Masaaki KOBAYASHI, Masahiro NOZAKI, Hiroto MITSUI, Takanobu OTSUKA

名古屋市立大学大学院医学研究科整形外科

Orthopaedic Surgery, Nagoya City Graduate School of Medical Science

キーワード :

【目的】
近年,超音波断層診断装置を用いて乳腺,肝臓,膵臓など実質臓器の組織弾性の評価が臨床応用されている.そこで今回,運動器における組織弾性をshare wave elastography(SWE)によって評価し,異なる機種間での弾性値を比較検討した.
【対象と方法】
正常ボランティア16名,男性11名,女性5名,平均年齢40.4歳(23-62歳)を対象とした.使用した超音波機器はApplio500(東芝メディカル),LOGIQ E9(GEヘルスケア)で,それぞれSWE法によって測定した.測定部位は,下腿の皮下脂肪および腓腹筋外側頭(GL),および腓腹筋内側頭(GM)で,筋肉の長軸像を描出し,筋線維に対して探触子が平行になるように調整した.ここで腓腹筋の緊張のない状態(relax),足関節中間値(neutral),つま先立ちで緊張した状態(contract)の3条件で測定した.
【結果】
各組織の弾性値(キロパスカル:kPa)平均値は皮下脂肪12.5,relax GLが8.4,relax GMが14.1,neutral GLが17.2,neutral GMが26.9,contract GLが107.8,contract GMが89.5であった.また性差についてはcontract GMにおいて男性94.2,女性75.6,contract GLにおいて男性122.0,女性76.7と収縮時の硬度に有意差を認めた.機種間での違いでは,両者の相関はy=-3.23+0.78X(y=Aplio 500,X=LOGIQ E9)で決定係数(R2)は0.76(P<0.001)とLOGIQ E9の測定値の方がApplio500と比べてやや高い値が出る傾向にあったが,強い相関を認めた.
【考察】
運動器の組織弾性値を把握することは,その性状,病態を知るために有益である.今回の結果では脂肪組織の硬度は男女差なくほぼ同等の弾性値を示し,緊張のない腓腹筋外側頭の硬さとほぼ同じであった.一方関節の肢位を変化させ,筋肉に伸張ストレスを加えると筋肉が弛緩した状態でも硬度が上昇することが数値で示された.一方,緊張した腓腹筋の硬さは男女差や部位による差があることが示唆された.更に機種間では,強い相関が得られており,運動器における組織弾性評価は妥当であると考えられた.
【結論】
運動器に対するshare wave elastographyによる組織弾性評価は有効であった.