Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
腎・泌尿器

(S738)

当院における14か所超音波ガイド下経会陰及び経直腸前立腺針生検の経験

Our Experimence of Echo-guided transperineal & transrectal needle biopsy(14cores)of prostate

大矢 和宏

Kazuhiro OHYA

関東中央病院泌尿器科

Department of Urology, Kanto Central Hospital

キーワード :

平成27年1月より8月までに58例(平均年齢70.2歳,48〜90歳 平均PSA15.6ng/dl,0.6〜187ng/dl)に超音波ガイド下経会陰及び経直腸前立腺針生検を施行した.なお,2例に高度の糖尿病のため経会陰的に12本の生検を施行した.
原則として当日午前中に入院,術前にグリセリン浣腸を施行,午後より手術室にてバード社製マグナム 18G生検針を用いて,全身麻酔下に超音波ガイド下に経会陰8カ所(テンプレート,アダプター等は使用せず),経直腸6カ所(アダプター使用),経14カ所の生検を施行.なおアロカ製Pro Sound SSD 3500を使用した.抗生剤は術中にセフォチアム1gのみを投与し,バルーン留置は施行しなかった.帰室後3時間で安静解除し,翌日退院とした.
癌を確認できたものは31例(53%)であった.生検に要した時間は平均20.3分(11〜60分)であった.肉眼的血尿は17例(29%)に生じたが,極軽微なものでほとんどが退院までには消失し,最長でも4日目には消失した.疼痛は2例(3%),37.4度の微熱を1例に生じた.他に会陰部皮下出血3例(5%),肛門出血1例,痔核よりの出血1例,後腹膜出血1例を生じたのみで,膀胱タンポナーデ,尿閉は生じなかった.
当院における超音波ガイド下経会陰及び経直腸前立腺針生検は安全かつ低侵襲な術式と思われた.