Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
産婦人科 新画像

(S713)

HIFUにおける焦点のナビゲーション及びキャビテーションの可視化に関する基礎研究

Basic study about the focus navigation and the visualization of cavitation in HIFU

瀬尾 晃平1, 市塚 清健2, 吉澤 晋3, 梅村 晋一郎3, 仲村 将光1, 長谷川 潤一4, 松岡 隆1, 関沢 明彦1, 岡井 崇5

Kohei SEO1, Kiyotake ICHIZUKA2, Shin YOSHIZAWA3, Shinichiro UMEMURA3, Masamitsu NAKAMURA1, Junichi HASEGAWA4, Ryu MATSUOKA1, Akihiko SEKIZAWA1, Takashi OKAI5

1昭和大学医学部産婦人科学講座, 2昭和大学横浜市北部病院産婦人科, 3東北大学工学部医工学研究科, 4聖マリアンナ医科大学産婦人科, 5愛育病院産婦人科

1Obstetrics and Gynecology, Showa University, 2Obstetrics and Gynecology, Showa University Yokohama Northern Hospital, 3Electrical & Communications Engineering, Tohoku University, 4Obstetrics and Gynecology, St. Marianna University, 5Obstetrics and Gynecology, Aiiku Hospital

キーワード :

【緒言】
HIFUの胎児治療を行う際に生体内の様々な構造物をHIFUが通過する際,屈折などの影響や胎動に伴うターゲットのずれ及び皮膚表面の熱傷などが問題となる.熱傷発生の1つの要因として皮膚表面でのキャビテーションの発生が考えられる.今回我々は,より安全にかつ精度の高い治療を行うことを目的として,焦点を可視化する技術,および,皮膚表面に発生するキャビテーションを可視化する基礎的検討を行ったので報告する.
【方法】
HIFUトランスデューサー(周波数:1.1MHZ,焦点距離:6.0mm)を用い,照射対象としてトリ胸肉を使用した.照射条件は定常波1.5kW/cm2,トリガー照射  5.8kW/cm2のSequential照射とした.
1.焦点ナビゲーション
脱気水の中に対象とトランスデューサーを固定し照射を行った.
0.2msecの短時間HIFU照射(5.8kW/cm2)を行い,焦点位置の予測ナビゲーションを行った.
複数の照射角度で照射し,それぞれ得られた画像と,切り出した標本の比較を行った.
2.キャビテーションの可視化
臨床照射と同等の条件にすべく,水道水で満たしたエコーカバー内に鳥胸肉を封入し脱気水槽の中にトランスデューサーとともに固定しHIFU照射を行った.照射中のトリ胸肉表面の変化をVerasonicsを用いて観察した.高輝度像が描出された時点でHIFU照射を中止および数秒照射継続した.対象を肉眼的に評価した.
【結果】
1.焦点ナビゲーション
HIFUを短時間照射することで,組織に大きな影響を与えることなく焦点が超音波で高輝度像として描出可能であり焦点予測のナビゲーションとして有用であることが確認できた.得られた焦点の超音波画像と,照射後切り出した組織の焼灼された形態はほぼ一致していた.対象に対してHIFUの入射角が大きくなるに従い焦点のずれが大きかった.
2.キャビテーションの可視化
Verasonicsを用いること対象表面上の高輝度像としてキャビテーションが可視化可能であった.表面に高輝度像が出現した時点でHIFU照射を中止したところ対象表面上に変性は確認されなかった.一方,数秒継続したものでは表面に変性を認めた.
【考察】
短時間照射で照射部位を大きな損傷なく超音波画像で可視化可能であることから照射ターゲットを予測できることが確認された.キャビテーションが起き始めてから数秒で熱変性を認めたことからキャビテーション発生直後にHIFU照射を中止することで熱傷を防ぐことが可能と思われた.安全性の向上に寄与できることが示唆された.