Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
産婦人科 胎児異常

(S710)

超音波で染色体異常を疑い18トリソミーと出生前診断された児の周産期予後に関する検討

Outcomes of fetuses with trisomy 18

浅沼 栄里, 松下 充, 野口 翔平, 長谷川 瑛洋, 今野 寛子, 横内 妙, 神農 隆, 村越 毅

Eri ASANUMA, Mitsuru MATSUSHITA, Shohei NOGUCHI, Akihiro HASEGAWA, Hiroko KONNO, Tae YOKOUCHI, Takashi SHINNO, Takeshi MURAKOSHI

聖隷浜松病院総合周産期母子医療センター産科

Obstetrics, Seirei Hamamatsu General Hospital

キーワード :

【目的】
超音波で染色体異常を疑い,出生前に診断された18トリソミー児の周産期予後を検討する.
【対象と方法】
2006年から2015年まで,当院で出生前に羊水染色体検査を行い,18トリソミーと診断され周産期管理を行った症例の概要を把握し,児の周産期予後について検討した.当院では,超音波検査で18トリソミーを疑い,臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを行った後,羊水染色体検査を希望した例に対して羊水染色体検査を施行している.検討項目は,児の生命予後(妊娠中絶,胎児死亡,早期新生児死亡,後期新生児死亡,その他),生死産,分娩様式,分娩時期,児の合併症とした.
【結果と考察】
出生前に18トリソミーと診断されたものは15例であった.妊娠22週未満に診断されたものは2例(13%), 22週以降に診断されたものは13例(87%)であった.22週未満に診断された2例は,いずれも妊娠中絶を選択した.22週以降に診断された13例中,超音波検査異常の内訳は胎児発育不全:全例(100%),羊水:10例(77%),臍帯:4例(31%),中枢神経:全例(100%),顔面:2例(15%),心血管:全例(100%),消化管:1例(8%),泌尿器:1例(8%),四肢:10例(77%),であった.13例の生命予後は,胎児死亡7例(54%),生産6例(46%)であった.生産6例中,満期産は5例(83%)で早期産(35週)は1例(17%)であった.分娩様式は,経腟分娩1例(17%),帝王切開5例(83%)(うち早期産1例)であった.生産中,早期新生児死亡:0例(0%),後期新生児死亡:3例(50%),その他:3例(50%)であった.その他の3例中1例は1歳2ヶ月で心不全のため死亡した.この症例は出生前に二分脊椎,両大血管右室起始を認めていた.残り2例は生後10ヶ月と生後8ヶ月で,現在加療中である.どちらも出生前に心室中隔欠損を認めていた.
【結論】
出生前に18トリソミーと診断された児の多くは胎児死亡,新生児死亡であったが,中には長期生存例も存在した.