Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
産婦人科 腫瘍

(S710)

子宮頸部小細胞癌治療におけるSuperb Microvasclar Imaging像の変化

Superb Microvasclar Imaging in the patient with small cell carcinoma of the uterine cervix

伊吉 祥平, 鵜飼 真由, 竹田 健彦, 広田 真一, 田野 翔, 宇野 枢, 吉原 雅人, 眞山 学徳, 岸上 靖幸, 小口 秀紀

Shohei IYOSHI, Mayu UKAI, Takehiko TAKEDA, Shinichi HIROTA, Sho TANO, Kaname UNO, Masato YOSHIHARA, Michinori MAYAMA, Yasuyuki KISHIGAMI, Hidenori OGUCHI

トヨタ記念病院産婦人科

Department of Gynecology and Obstetrics, TOYOTA Memorial Hospital

キーワード :

【緒言】
子宮頸部小細胞癌はまれな疾患で,子宮頸癌の約5%に発生し,予後不良でこれまでに確立した治療法がないのが現状である1).Superb Microvasclar Imaging(SMI)は高感度,高分解能,高フレームレートであり,従来検出困難であった低流速の血流を非造影で明瞭に可視化する優れた血流表示法である2).今回我々は,子宮頸部小細胞癌に対し同時化学放射線療法(CCRT)を施行し,SMIにて血流が豊富であった子宮頸部腫瘍の血流が著明に低下した症例を経験したので報告する.
【症例】
症例は41歳,2経妊2経産.既往歴,家族歴に特記すべき事項なし.不正性器出血にて近医受診し,子宮頸部腫瘍を指摘され,精査目的で当科紹介受診となった.経腟および経腹超音波断層法では,子宮頸部に血流豊富な11 cm大の外向発育性腫瘍を認め,両側軽度水腎症を認めた.腫瘍マーカーはSCCが1.4 ng/mL,CA125が19 U/mL,AFPが13 ng/mL,CEAが8.1 mg/mLであった.子宮頸部組織診断はsmall cell carcinomaで,MRIでは子宮頸部に10.7×7.3 cmの腫瘤を認め,PET/CTでは子宮頸部,膵体尾部,左乳腺にFDGの異常集積を認めた.左乳腺腫瘍針生検の病理組織診断はsmall cell carcinomaで子宮頸部小細胞癌の転移と診断した.StageⅣB Small Cell Carcinoma of the Uterine Cervixの診断でWeekly Cisplatin(40 mg/m2)を5コース,外照射を50 Gyを施行した.SMIでは,治療前には,子宮頸部に樹枝状にはりめぐらされた微細な血流を確認できたが(図1),CCRT後には,子宮頸部病変の縮小と共に,血流の著明な低下を認めた.現在,子宮頸部病変に対し遠隔操作密封小線源治療,乳腺転移と膵体尾部腫瘍に対しサイバーナイフ治療中である.
【結論】
悪性度が比較的高いとされる子宮頸部小細胞癌においてSMIで血流は豊富であり,治療が奏効するにしたがって血流は低下した.子宮頸癌の診断や治療効果の判定におけるSMIの意義は報告が少なく不明であるが,今後の更なる症例の集積と検討が期待される.
【文献】
1)日本婦人科腫瘍学会.子宮頸癌治療ガイドライン2011年版.東京:金原出版,2011; p. 96
2)畠 二郎.特集超音波診断装置の新潮流-低流速検出能に優れた血流イメージング-序説.映像情報Med 2015;47(5):437