英文誌(2004-)
一般口演
消化器 肝腫瘍:診断②
(S682)
乏血性肝癌の画像所見と経過
Imaging and of hypovascular hepatocellular carcinoma
高田 ひとみ, 安井 豊
Hitomi TAKADA, Yutaka YASUI
武蔵野赤十字病院消化器科
Hepatology and Gastroenterology, Musashino Red Cross Hospital
キーワード :
【目的】
乏血性肝癌の画像所見の比較と,自然経過の観察を行う.
【方法】
腫瘍径10mm未満,他の画像所見で治療適応となる所見を呈さないために経過観察とした乏血性結節48結節の多血化率を検討した.
【結果】
経過観察した乏血性結節において,39結節がCEUS Kupffer相でisoを呈し,そのうち9結節が多血化し局所治療を行った.残り30結節は多血化せず現在まで経過観察中である(観察期間中央値344日).一方9結節がKupffer相でdefectを呈し,そのうち8結節が多血化し治療を要した.乏血性結節の多血化のリスク因子はKupffer相でdefect・AFP≧20ng/mlである.
【結論】
肝乏血性結節のうちCEUS Kupffer相でdefect, AFP≧20ng/mlを呈するものは多血化リスクが高く,早期の治療介入が必要である.