Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 肝腫瘍:診断①

(S680)

Sonazoid®造影超音波検査は活動性の肝癌破裂を高感度に検出する

Contrast-enhanced ultrasonography using Sonazoid® can detect the active bleeding from hepatocellular carcinoma with high sensitivity

杉原 誉明, 孝田 雅彦, 岡本 敏明, 三好 謙一, 的野 智光, 磯本 一

Takaaki SUGIHARA, Masahiko KODA, Toshiaki OKAMOTO, Kenichi MIYOSHI, Tomomitsu MATONO, Hajime ISOMOTO

鳥取大学医学部附属病院消化器内科

Department of Gastroenterology, Tottori University Hospital

キーワード :

【はじめに】
肝細胞癌(HCC)の自然破裂は致死的な合併症であり,活動性出血の有無を検出する事は重要である.これまでにColor DopplerやLevovistを用いた造影超音波(CEUS)が,活動性出血の診断に有用と報告されている.Sonazoid®を用いたCEUSのHCC破裂による活動性出血に対する診断能の検討はほとんどない.本研究の目的はHCC破裂出血の有無,出血部位の同定についてのソナゾイド®CEUSによる診断能を後ろ向きに検討することである.
【方法】
4例を対象とした.超音波診断装置Aplio500,3.5MHzコンベックスプローブを用い,通常のB-モード走査の後,CEUSを施行した.造影剤はSonazoid®を用い0.01 ml/kgを急速静注した.
【結果】
対象は2014年6月から2015年11月の期間に突然の腹痛,あるいは貧血にて受診したHCC患者4例(全例男性)で,背景肝疾患は,C型肝炎と非B非Cが其々2例であった.発見契機は貧血1例,腹痛3例で,全例急性期にCEUSを実施した.3例で腹腔穿刺により血性腹水を確認した.CEUSによる検出パターンは,①明らかなextravasation(n=1),②echo free spaceへのbubble leak(n=3)に分けられ,全例活動性出血と診断した.出血部位の特定については①pin pointで指摘可能(n=1)②bubbleの集積する領域の特定のみ(n=3)であった.造影CT検査は3例で実施した.造影CT検査では全例明らかな造影剤の漏出は検出されず,血腫または血性腹水の疑いの所見のみであった.全例緊急血管造影検査を行い,extravasationを検出したのは1例で,残り3例は検出不能であった.肝動脈塞栓術(TAE)を実施し止血を得た.
【考察】
今回の検討では,X線造影剤を用いた画像診断よりも,高感度に肝癌からの活動性の出血を検出しており,他modalityで検出不能な微量の漏出性出血も指摘可能と考えられた.