Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 肝線維化⑤

(S672)

飲酒がC型肝硬変患者の肝硬度にあたえる影響

The relationship between drinking and liver stiffness quantified Virtual Touch Tisse Quantification(VTQ)in patients with type C liver cirrhosis

荻野 悠1, 和久井 紀貴1, 松井 哲平1, 小林 康次郎1, 松清 靖1, 池原 孝1, 永井 英成1, 渡辺 学1, 丸山 憲一2, 住野 泰清1

Yu OGINO1, Noritaka WAKUI1, Teppei MATSUI1, Kojiro KOBAYASHI1, Yasushi MATSUKIYO1, Takashi IKEHARA1, Hidenari NAGAI1, Manabu WATANABE1, Kenichi MARUYAMA2, Yasukiyo SUMINO1

1東邦大学医療センター大森病院消化器内科, 2東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部

1Department of Gastroenterology and Hepatology, Toho University Omori Medical Center, 2Division of Clinical Functional Physiology, Toho University Omori Medical Center

キーワード :

【目的】
Shear Wave Elastography(SWE)は,非侵襲的に組織弾性を定量的に測定できる超音波ツールであり,近年,慢性肝疾患の線維化診断等の病態把握に応用され始めている.しかし,その測定値には様々な要素が関与する可能性があり,その解釈には注意が必要とされている.今回,飲酒がC型慢性肝疾患の肝硬度にどのような影響をあたえるかSWEの一つであるVirtual Touch Tisse Quantification(VTQ)を用いて明らかにする.
【対象と方法】
対象は2013年2月から2015年8月までにVTQを施行し得たC型肝硬変32例.内訳は,年齢が48歳〜83歳(平均66.7歳),男性21例,女性11例.肝硬変の診断は,CTやUS等の画像所見で形態的に判断された,あるいは食道静脈瘤などの門脈圧亢進症状のあるものとした.超音波装置は,SIEMENS社製S2000を用い,せん断弾性波の伝搬速度(m/s)を6回計測した.計測方法は右肋間走査から肝右葉を描出し,肝表面から3cmのところにROIを設定し,その中央値を測定値(Vs値)とした.その後,まずchild-pugh分類が肝硬度に与える影響を確認するため,飲酒なしの症例(飲酒なし群は,機会飲酒症例,またはエタノール換算30g以下のものとした)をchild-pugh A,B,C群3つに分類し,各群間のVs値を多重比較した.次にchild-pugh分類別に飲酒なし群と飲酒あり群のVs値を比較検討した.本研究は院内倫理委員会の承認と患者の同意を得て行った.
【結果】
全32例のうち,飲酒あり群が10例,飲酒なし群が22例であった.Child-pugh分類はA:4例,B:23例,C:5例であり,それぞれの群で飲酒なし症例はA:3例,B:14例,C:5例であった.飲酒なし群におけるChild-pugh分類別のVs値(m/s)の平均は,A:2.17,B:2.25,C:3.14であり病期が進行するに従いVs値は高値になる傾向を示し,またBとCに有意差を認めた(P=0.031).child-pugh B症例の中で飲酒ありとなし群を比較した結果,飲酒なしに比べあり群が有意に硬い結果であった(P=0.0082).
【結語】
飲酒はC型肝硬変のVs値の規定因子の一つになる可能性が示唆された.