Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 診断・血流

(S671)

SMI(Superb micovascular imaging)にみられるサーチライト現象について

Searchlight phenomenon in SMI

石田 秀明1, 長沼 裕子2, 大山 葉子3, 渡部 多佳子1, 小川 眞広4, 矢野 雅彦5, 長井 裕6

Hideaki ISHIDA1, Hiroko NAGANUMA2, Yoko OHYAMA3, Takako WATANABE1, Masahiro OGAWA4, Masahiko YANO5, Hiroshi NAGAI6

1秋田赤十字病院超音波センター, 2市立横手病院消化器内科, 3秋田厚生医療センター臨床検査科, 4日本大学病院消化器内科, 5東芝メディカルシステムズ株式会社超音波開発部, 6NGI研究所

1Department of Diagnostic Ultrasound, Akita Red Cross Hospital, 2Department of Gastroenterology, Yokote Municipal Hospital, 3Department of Medical Laboratory, Akita Kousei Medical Center, 4Department of Gastroenterology, Nihon University Hospital, 5Ultrasound Systems Development Department, Toshiba Medical Systems Corporation, 6New Generation Imaging Laboratory

キーワード :

SMI(Superb micovascular imaging)は,a)1-数cm /secという超低速血流を,b)50-60/secという超多数frame rateで表示可能な新しいドプラ技術でこれからの多彩な臨床応用が期待されている.しかし,同時に新しい技術を用いる時には,そのマイナス面も常に考慮しながら活用する事が肝要である.最近我々は,SMIを用いて胆嚢内腔を観察していると胆嚢内腔を上下に横断する典型的なサーチライト現象(Searchlight phenomenon(下記文献参照))が頻繁に出現することに気がついた.そこで,今回我々は,この点で胆嚢内腔のサーチライト現象関し検討し若干の知見を得たので報告する.使用診断装置:東芝社製:AplioXG,500.
【対象と方法】
過去3月間に腹部超音波検査の際a)胆嚢に異常が無く,b)胆嚢内腔にサーチライト現象が明瞭に見られた20例(男性12例,女性8例,年齢32-82歳(平均68歳))に関しそのSMI画像と並列されたBモード画像を検討した.なお,並列されたBモード画像のframe rateは通常の10-20/sec程度である.
【結果】
1)Bモード上胆嚢内腔にサーチライト現象が見られたのは(2/20.10%)であった,b)その2例ではサーチライト現象出現箇所は一致した,c)SMI画像でも,Bモード画像でもサーチライト現象(+)の場合は,胆嚢背部の十二指腸内にガスがみられ,ガスが移動により消失するとサーチライト現象も消失した.
【考察】
近年,空間分解能を劣化させずにframe rateを上げる必要性から,超音波の送受信回数を増加させる傾向に有る.そのため,以前に比べ,高いframe rateに起因する現象が認識されるようになった.その代表が,胆嚢内腔にみられるサーチライト現象である.深い位置にある反射体がPRFが高いことにより浅い位置に表示されてしまうアーチファクトがrange-ambiguity artifactである.また,消化管ガスによるring-down artifactは減衰しない信号であるために,浅い位置にrange-ambiguity artifactして表示されることがある.つまり,サーチライト現象は十二指腸内ガスによるring-down artifactのrange-ambiguity artifactということになる.以前のBモード上の検討ではサーチライト現象の出現は比較的低頻度であったが,今回の検討ではSMIではその10倍の発生頻度となっていた.これはSMIの高いframe rateに起因するためと思われ,今後このような,range-ambiguity artifactに対する対策がSMIでは一層必要になると思われる.
【文献】
1)Naganuma H, Ishida H, Funaoka M, et al. Mobile schoes in liver cysts: a form of range-ambiguity artifact. J Clin Ultrasound 2010; 38: 475-9.
2)Naganuma H, et al. Searchlight phenomenon: a novel artifact of the gallbladder. J Med Ultrasonics(In press).