Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 胆・膵②

(S651)

Borderline resectable膵癌に対するSMIを用いたUS評価の有用性の検討

Utility of US with Superb Micro-vascular Imaging for Borderline resectable pancreatic carcinoma

肱岡 範

Susumu HIJIOKA

愛知県がんセンター中央病院消化器内科

Aichi Cancer Center Hospital, Gastroenterology

キーワード :

【背景】
NCCN膵癌ガイドラインにおいて,1)SMAに180度以下で隣接する,2)総肝動脈に短い範囲で隣接する 3)血管壁変形を有するSMV/PV浸潤を認め,遠隔転移のない膵癌をBorderline resectable膵癌(BR膵癌)と定義している.この場合,切除を行っても局所に癌が遺残する可能性が高く,resectable膵癌に対する標準治療である外科切除と術後補助化学療法を行っても予後向上に限界があるとされ,術前治療が望ましい一群として分類され,現在様々な術前加療が行われている現状にある.
BR膵癌の診断は一般的にはMDCTで評価が行われるが,USにおける診断能は未だ不明である.
【対象と方法】
今回我々はBR膵癌と診断し外科的切除を施行し病理学的検討が施行しえた症例のうち,術前にUSにて詳細な血管浸潤の評価が施行できた5症例を対象にUSにおけるBR膵癌の診断能を検討した.使用機器はToshiba Aplio400もしくは500.血管浸潤評価にはSMI(Superb Micro-vascular Imaging)を用いた.BR膵癌の定義は本邦において通常用いられている,NCCN膵癌ガイドラインの中の1)もしくは2)を満たすもののみをBR膵癌と定義した.
【結果】
5症例の部位は,頭部/体部;4/1,BR膵癌との根拠となった浸潤部分は頭部4症例では,SMAのみ2例,SMA+第一空腸動脈2例,膵体部症例は総肝動脈1例.治療方法は,3例が術前放射線化学療法(Neoadjuvant chemotherapy; NAC)後切除,2例は高齢のため直接,切除を行った.頭部4例はともにSMIにてSMA/SMVおよび第一空腸動静脈が明瞭に観察された.体部1例も,総肝動脈から胃十二指腸動脈への分岐部分の観察も可能であった.動脈浸潤範囲の評価も全例において施行可能であり,MDCTと同等の診断能であった.
【結語】
心拍動によるモーションアーチファクトを受けにくいSMIを用いることで,USにおいてもBR膵癌の正確な診断が行える可能性を秘めている.