Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 肝:症例②

(S637)

CT fusion超音波で評価した肝偽脂肪腫の1例

Useful CT fusion ultrasonography for diagnosis of hepatic pseudolipoma; A case report

今西 梨菜, 鈴木 康秋, 小林 裕, 村上 雄紀, 久野木 健仁, 芹川 真哉, 杉山 祥晃

Rina IMANISHI, Yasuaki SUZUKI, Yuu KOBAYASHI, Yuuki MURAKAMI, Takehito KUNOGI, Shinya SERIKAWA, Yoshiaki SUGIYAMA

名寄市立総合病院消化器内科

Gastroenterology, Nayoro City Genaral Hospital

キーワード :

【症例】
60歳代,男性.11年前に直腸癌(Stage IV)切除し,術後化学療法施行後,6年間CRで経過していた.今回,腹部造影CTにて肝S8表面に径11mmのlow density massを指摘.1年前の腹部CTでは同定されなかったため,肝転移が疑われ当科紹介となった.単純CTでは高度低吸収域でCT値-100と低値であり,ダイナミック造影ではhypovascularであった.MRIは,T1 WIでhigh intensityで脂肪抑制にて信号低下し,T2 WIではisoで被膜構造を認めた.DWIでは信号低下し,EOB肝細胞相では完全欠損を呈した.CT fusion超音波では,CTに一致し,肝表面に高エコー腫瘤を認め,内部に小石灰化を示唆する点状高エコーを認めた.造影超音波では血管相でhypovascular,後血管相では完全欠損を呈した.以上より,肝転移は否定され,肝偽脂肪腫と診断し,経過観察の方針となった.
【考察】
肝偽脂肪腫は稀な肝良性腫瘍性病変であり,その成因は明らかではないが,大腸の脂肪垂が捻れて遊離し,肝表に着床して形成されると考えられる.背景因子として,男性,肥満,アルコール多飲,開腹歴のある患者に多い傾向がある.孤立性で肝右葉の被膜直下に多く,石灰化を伴うことが多い.本症例は,CT,MRIにて腫瘍内脂肪の存在を認め,CT fusion USにて小石灰化所見を認め,かつ造影超音波にて乏血性であることより肝血管筋脂肪腫を否定した結果,肝偽脂肪腫の診断に至った.