Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
消化器 肝線維化③

(S617)

Shear Wave Elastography(東芝)における肝硬度測定の検討

Evaluation of Shear Wave Elastography

斎藤 聡1, 伝法 秀幸2, 窪田 幸一2, 藤山 俊一郎1

Satoshi SAITOH1, Hideyuki DENPO2, Koichi KUBOTA2, Shunichiro FUJIYAMA1

1虎の門病院肝臓センター, 2虎の門病院分院臨床検査部

1Department of Hepatology, Toranomon Hospital, 2Department of Clinical Laboratory, Toranomon Hospital Kajigaya

キーワード :

【目的】
肝硬度測定が可能な超音波を用いた,ダイナミックエラストグラフィーが各種登場している.機械的加圧によるTransient Elastography(TE)やVirtual Touch Quantification(VTQ)を初めとする,Point shear wave elastographyのほかにカラーマップを搭載した装置も数種類みられている.今回,そのうちの一つで,カラーマップを搭載したShear Wave Elastography(東芝),以下SWEと略に関して,Version6ではいくつかの改善点がみられた.具体的には2画面表示で,propagation modeとvelocity modeないしはelasticity modeが同時に表示され,カラーマップや等高線がより,安定して表示可能となり,測定値のばらつきが減り,最適なROIの選択が可能となり,肝硬度値もより精度が向上したとされている.SWEによる肝硬度測定に関する有用性と問題点につき検討した.
【対象と方法】
対象はSWEを施行した各種慢性肝疾患355例である.内訳はHBV関連,HCV関連,NAFLD,アルコール性,その他である.使用装置はAplio500でプローブはPVT-375BTを用いた.仰臥位で右肋間より息止め下に,single shotにて,各3回計測した.Depthは7cmに設定し,良好なBモード像が得られ,かつ可能な限り血管などの構造物を含めない部位にて計測した.カラーマップの上限位置は皮下2cm以下とし,サイズは横幅2〜4cm x縦幅3〜5cm,中心深度2.5〜4cm程度で,多重反射がみられたときには深部に下げている.肝硬度のROIは直径1cmの円形でpropagation modeが最も直線上に並ぶ1画像を選択し,velocity modeないしはelasticity modeで多重反射や他のアーチファクトのノイズの入らない部位にROIを設定して,測定した.ROIは4点おき,最良条件の部位を計測部位とした.条件が良好な症例では3画像ともに良好であるときは複数のROIを採用し,中央値を採用した.また,同時にフィブロスキャンや,VTQにても肝硬度測定を行い,比較検討した.
【結果】
1.計測可能症例数:SWEは全例で数値が求められた.VTQも同様であったが,フィブロスキャンではMプローブ,XLプローブを使い分けても計測困難例が3例みられた.皮下が厚く,肋間が狭い症例であった.2.条件不良例:propagation modeにおいてもvelocity modeないしはelasticity modeでも良好な画像が得られない症例は皮下厚が2cm超の症例であり,数値にばらつきが大きく見られた.3.TEおよびVTQとの相関:測定可能なTEとSWEの相関関係は全体ではr=0.688(p<0.01),皮下厚2cm以下ではr=0.913(p<0.01).VTQとSWEの相関関係はr=0.588(p<0.01),皮下厚2cm以下ではr=0.901(p<0.01)であった.
【結語】
条件不良例では限界があるもののSWEはTEやVTQと良好な相関関係がみられた.