Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
循環器 経食道エコー・弁膜症

(S585)

虚血性脳卒中例の経食道心エコー図での左心房と卵円孔異常

Left Atrium and Foramen Ovale Abnormalities by Transesophageal Echocardiography of Ischemic Stroke

田代 敦, 熊谷 亜希子

Atsushi TASHIRO, Akiko KUMAGAI

岩手医科大学心血管腎内分泌内科

Department of Internal Medicine, Division of Cardioangiology, Nephrology, and Endocrinology, Iwate Medical University

キーワード :

【背景】
虚血性脳卒中において心原性塞栓症は重要な原因の一つである.最近,欧米では心原性塞栓症を生じた心房細動例への左心耳閉鎖栓や卵円孔開存例への卵円孔閉鎖栓などの構造的心疾患カテーテル治療(SHDI)が開始され,本邦でも今後の治療開始が待たれている.
【目的と方法】
脳塞栓症が疑われる虚血性脳卒中で,経食道心エコー図検査(TEE)を依頼され施行した例において,有意な所見を検討した.さらに欧米でのSHDIが適応となりうる左心房異常と卵円孔異常の頻度も検討した.
【対象】
当院で2011年3月下旬から2015年11月までの期間に,脳塞栓症が疑われる虚血性脳卒中例で,TEEを依頼され施行した連続267例を対象とした.男性176例(66%),女性91例(34%).年齢30-89歳,平均65±14歳.
【成績】
持続性または発作性心房細動49例(18%),左心耳内もやもやエコー(SEC)40例(15%),左心耳血栓14例(5%),卵円孔開存(PFO)34例(13%),大動脈弓部可動性プラーク11例(4%)・潰瘍形成29(11%)であった.左心耳血栓例では全例でSECが認められた.心房細動・血栓・SECを合わせた左心房異常は重複例を除くと計50例(19%)であった.奇異性塞栓が疑われ撹拌生食コントラストエコーを施行した135例中9例(7%,全体では3%)でPFOでの右房→左房逆シャントが認められた.PFO逆シャント例ではすべて左心房異常は認められなかった.
【結論】
脳塞栓症が疑われる虚血性脳卒中例で施行した経食道心エコー図検査において,今後SHDIも考慮されうる左心房異常が19%,卵円孔異常が3%と,計22%の頻度で認められた.