Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
工学基礎 超音波計測システム

(S549)

血管内超音波検査システム用コイル状ステータ超音波モータの試作

Trial fabrication of the coiled stator ultrasound motor for the intravascular ultrasound system

栗田 恵亮1, 大関 誠也2, 竹内 真一1

Keisuke KURITA1, Seiya OOZEKI2, Shinichi TAKEUCHI1

1桐蔭横浜大学医用工学部臨床工学科, 2桐蔭横浜大学大学院工学研究科医用工学専攻

1Faculty of Medical Engineering Department of Clinical Engineering, Toin University of Yokohama, 2Graduate School of Biomedical Engineering, Toin University of Yokohama

キーワード :

【はじめに】
2015年現在,心疾患での死亡者数は全体の15.5%を占め,悪性新生物に次ぎ日本人の主な死因第2位となっている.そのうち74.6%が冠動脈疾患によるものであり,経皮的冠動脈インターベンション(Percutaneous Coronary Intervention : PCI)には多種多様な小型デバイスが用いられる.現在実用化されている回転運動を行う血管内検査・治療機器は駆動源が大型であり,必然的に患者の体外に設置される.そのため,動力伝達ワイヤが病変部まで延びて動力を伝えている.回転中の動力伝達ワイヤには大きく負荷が掛り,不均一な回転を生み断裂を生じる恐れがある.さらに,大きな駆動音は患者に不安感を与える原因となっている.これらの問題を解決するために,血管内で使用可能な小型モータの開発が行われている.
これまで我々は圧電セラミクス振動子を用いたコイル状ステータ超音波モータ(CS-USM: Coiled Stator UltraSound Motor)の作製を行い,回転速度及びトルクの測定結果などの報告を行ってきた.しかし,回転子と固定子が垂直に接するため,医療機器搭載に向けた形状としては小型化が困難である.そこで,回転子と固定子が水平に接するCS-USMを試作したので報告する.
【対象と方法】
作製するCS-USMに合わせて,打ち抜き加工を行った厚さ0.05 mm,幅0.30 mmのSUS304製音響導波路(Fig.1)を用いて,外径1.61 mmのSUS304製パイプに巻きつけて,コイル状ステータの作製を行った.次にスポット溶接機(臼谷電子株式会社製MINIMINI WELDER UH-1001)を用いて電気溶接することで音響循環路を作製した.駆動用振動子として株式会社富士セラミックス製の圧電セラミックPZT系材料であるC213材をエポキシ系導電接着剤EPO-TEK H20Eを用いて接着した.作製したCS-USMに回転子として内径1.80 mmのSUS304製パイプを取り付けて,駆動実験を行い,回転数を測定した.
【結果】
試作したCS-USMの両端の振動子に周波数291 kHz,印加電圧32 Vの正弦波を印加し,位相差90°として,駆動実験を行った.今回の駆動実験で,回転数が1000 rpmを超えることを確認した.
【考察】
これまでの研究と比較し,回転数が少なかった原因として,ステータと回転子との圧着力が弱く,駆動力を十分に伝えきれていないことが考えられる.
【結語】
今後はさらなる小型化を行うと共に,十分な回転数を得られるようにさらなる工夫を行う予定である.