Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

一般口演
工学基礎 マイクロバブル

(S543)

音響放射力形成によるナノバブルの超音波断層像を用いた挙動解析

Experimental analysis of behavior in nanobubbles using echograms under ultrasound exposure

和田 洸1, 宮澤 慎也1, 望月 剛1, 桝田 晃司1, JOHAN Unga2, 小田 雄介2, 鈴木 亮2, 丸山 一雄2

Hikaru WADA1, Shinya MIYAZAWA1, Takashi MOCHIZUKI1, Kohji MASUDA1, Unga JOHAN2, Yusuke ODA2, Ryo SUZUKI2, Kazuo MARUYAMA2

1東京農工大学院生物システム応用科学府, 2帝京大学薬物送達学研究室

1Graduate School of Bio-Applications and Systems Engineering, Tokyo University of Agriculture and Technology, 2Faculty of Pharma-Sciences, Teikyo University

キーワード :

【背景】
近年,超音波と微小気泡を用いた医療技術の開発が盛んに行われている.例えば,体内では血流に乗り拡散してしまう微小気泡を超音波で制御し,高濃度で微小気泡を疾患部へ送達することで局所的な治療を実現するシステムである.このシステムにより副作用の低減やHIFUやソノポレーションの治療効率向上が期待されるものとして注目されている.我々は,人工血管中の血流の中で,凹面振動子を用いた微小気泡制御を成功報告してきた[1,2].しかしながら用いた微小気泡は薬物包含機能を持たず,生体投与が出来ないプラスチックカプセルを用いていた.そこで今回は微小気泡としてナノバブル[3](以下NBs)を用いた,これは脂質二重膜の中にパープルオロプロパンガスを封入したもので,その特徴として薬物保持機能をもち生体投与可能な点,脂質の組成をかえることで超音波照射に対する強度を調節できる点が挙げられる.一方で,安定性に欠けるという欠点を持っており自然消失及び超音波照射に対する挙動観測の必要があった,更にNBsの平均直径が0.1〜1.0μmと偏差が大きいという欠点を持っておりその平均直径を揃える必要があった.
【目的】
以上の経緯より,超音波照射によるNBsの挙動観測及びNBsの平均直径の偏差の低減を目的とする.
【方法】
今回はNBs懸濁液を500 rpmで10分間遠心分離させることで平均直径を揃え,懸濁液に含まれる不要物を取り除く作業を行った.またこの平均直径の揃ったNBsの濃度と超音波断層像より得られる輝度値の相関関係を事前に取得することで評価を行った.このNBsを用いて循環する流路に対して中心周波数が1〜10 MHzの周波数の凹面振動子を用いて最大音圧0〜300 kPa-ppの超音波照射を行い,NBsの超音波に対する挙動の観測を行った.
【結果】
以上より得られたNBsが崩壊しない最適なパラメータ(中心周波数5 MHz,最大音圧200 kPa-pp)を用いてY字型分岐流路に対してNBsを目的の流路へ押し出す方向に設置し超音波を照射したところ,目的の流路へNBsを最大で72%多くのNBsを流すことに成功した.
[1]Masuda K, Watarai N, Nakamoto R, Muramatsu Y: Jpn. J. Appl. Phys. 49,07HF11,2010.
[2]Koda R, Koido J, Ito T, et al.: Jpn. J. Appl. Phys. 52,07HF13,2013.
[3]Omata D, Negishi Y, Suzuki R, et al.: J. Drug Target, 20,pp.355-363,2012.