Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.966(2018年)→0.898(2019年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 産婦人科
シンポジウム 産婦人科 3 胎児診断における3D/4D超音波の活用について

(S378)

胎児中枢神経系診断における3D HDlive silhouette/flowの臨床的意義

Clinical Significance of 3D HDlive Silhouette/flow in fetal neuroimaging

夫 律子

Ritsuko POOH

クリフム夫律子マタニティクリニック臨床胎児医学研究所胎児診断部門

Fetal Diagnosis Unit, CRIFM Clinical Research Institute of Fetal Medicine PMC

キーワード :

【目的】
3D超音波診断においてHDliveに加えて2014年末にHDlive silhouette・HDlive flowが加わり,子宮内の胎児や血液循環が従来よりもかなり詳細に描出できるようになった.これら最新機能を使った画像の胎児中枢神経系診断における臨床的意義について考察を加える事を目的とした.
【対象】
2014年10月から2015年11月までの13ヶ月間で胎児脳超音波スクリーニング(胎児脳ドック)を行った症例中胎児中枢神経系に異常を認めた46例を含む450例を対象とした.
【方法】
中枢神経系異常構造や脳内血流の描出はHDlive silhouette・HDlive flowを使用して行った.使用機器はGE Healthcare社製VOLUSON E10,経膣3D/4Dプローブ(RIC6-12D)を使用した.
【結果】
HDlive silhouette法を使用する事により嚢胞構造や脳室などの位置関係が立体的にわかりやすくなり,またThick slice silhouette法にてさらに脳内低輝度構造が明瞭に描出できることが判明した.さらに,Silhouette ultrasoundでは高輝度部位の描出も可能であり,頭蓋骨や脊椎骨が明瞭に描出される.また,HDlive flowでは脳内血流はさらに詳細かつ立体的な描出が可能となりHDlive silhouette法と組み合わせることで形態構造内での血管の位置情報がわかりやすく,いわゆるSee-through Fashionというべき撮像法となる.脳内動脈のみならず静脈系の血管描出も従来のパワードプラアンギオグラフィーと比べるとかなりリアルな描出が可能となった.
【結論】
最新機能HDliveシルエットを使わなければ診断不能である症例はなかったが,silhouette ultrasoundを使うことで,3次元構造である脳内構造や脊椎構造がさらに容易に客観的に評価できることが判明した.また,HDlive flowは詳細血管構造の描出がさらに容易になったが,胎児頭部の微小な動きによるアーチファクトが以前よりも出やすくなり,髄質静脈など詳細血管のacquisitionが以前よりも難しくなった印象があるものの,血管構造がより詳細に理解しやすくなったと思われる.今後,これらの情報をさらに客観的にするため定量化などを検討しなければならないと考えられる.