Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2016 - Vol.43

Vol.43 No.Supplement

特別プログラム 循環器
シンポジウム 循環器 1 左房評価を心房細動の臨床に活かす

(S256)

カテーテルアブレーションの適応:左房評価は長期洞調律維持予測に役立つのか?

Does an echocardiographic assessment of the left atrium predict the long-term outcome after catheter ablation of atrial fibrillation?

夛田 浩

Hiroshi TADA

福井大学医学部病態制御医学講座循環器内科学

Department of Cardiovascular Medicine, University of Fukui

キーワード :

1998年,発作性心房細動を惹起する上室性期外収縮の94%が肺静脈起源であり,心房細動症例では高周波カテーテルアブレーションによる電気的肺静脈隔離により抗不整脈薬治療なしで洞調律を維持できることが示された.その後,患者数の増加,治療機器の進歩,および術者の経験数の増加に伴い,アブレーション手技は発展し,アブレーション件数は年々増加しており,本邦においてもカテーテルアブレーションは心房細動の根治療法として注目されている.
アブレーション後は長期にわたり洞調律が維持されることが望ましいが,術後に心房細動が再発し,洞調律を維持できないことがあり,この心房細動の再発が術後の大きな問題となっている.心房細動歴の長いこと,あるいは心房細動が発作性でなく持続性であることは術後の心房細動再発の有意な予測因子である.さらに,術前の左房の大きさや機能も術後の心房細動再発に大きく影響することが報告されている.本発表では現在までに報告されている主な研究結果を基に,心エコーを含めた画像診断法による左房形態と機能の評価が,アブレーション後の洞調律維持の予測に有用であることを概説する.