英文誌(2004-)
一般口演 頭頸部・胸部・眼科
頭頸部・胸部
(S700)
眼科領域における工夫したBモード検査法(アイカップを用いた水浸法)
Modified B-mode examination(Eye cup immersion technique)in Ophthalmology
柊山 剰, 日高 貴子, 澤田 惇, 中馬 秀樹, 直井 信久
Jo FUKIYAMA, Takako HIDAKA, Atsushi SAWADA, Hideki CHUMAN, Nobuhisa NAO-I
宮崎大学医学部眼科
Department of Ophthalmology, Faculty of Medicine, Miyazaki University
キーワード :
【目的】
眼科領域で通常,行われている超音波B-モードの直接法は,深触子の先端近くの近音場の組織描出は困難である.そこで,Bモード検査に水浸法を取り入れて,それを可能にすること.
【対象と方法】
まず最初に眼瞼にメチルセルロースを塗布した通常の接触法のBモード検査を行い,その後点眼麻酔の後に,瞼裂にアイカップを挿入,生理食塩水をその中に満たしてBスキャンの深触子を入れて行う水浸法を施行,得られた映像を比較検討した.前眼部として白内障と緑内障,後眼部として脈絡膜剥離と網膜剥離,前眼部から後眼部を含む眼球全般としてぶどう膜炎,眼瞼として麦粒腫の症例に行った.
【結果】
各症例で直接法では描出困難な前眼部の鮮明な映像を水浸法では得ることができ,後眼部病変でも前眼部組織との位置関係がよく把握できた.これらは通常,閉瞼状態で行うBモードの直接法では困難であった.
【結論】
我々が工夫したBモードの水浸法は,眼球の前眼部や皮膚表在性病変を描出できることが判明し,Bモード検査の拡大へとつながる.