Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 消化器
腹部(その他②) 

(S620)

造影超音波検査による内臓動脈瘤コイル塞栓術の効果判定

Efficacy of contrast-enhanced ultrasonography in evaluation of embolization for visceral aneurysm

金子 真大, 松本 直樹, 高安 賢太郎, 平山 みどり, 三浦 隆生, 塩澤 克彦, 阿部 真久, 中河原 浩史, 松岡 俊一, 森山 光彦

Masahiro KANEKO, Naoki MATSUMOTO, Kentaro TAKAYASU, Midori HIRAYAMA, Takao MIURA, Katsuhiko SHIOZAWA, Masahisa ABE, Hiroshi NAKAGAWARA, Shunichi MATSUOKA, Mitsuhiko MORIYAMA

日本大学医学部消化器肝臓内科

Division of Gastroenterology and Hepatology, Department of Medicine, Nihon University School of Medicine

キーワード :

【目的】
内臓動脈瘤コイル塞栓後の評価は,造影CTはアーチファクトのため不適で,現在造影MRIが用いられているが,分解能に問題がある.超音波は高分解能であり,造影により詳細な血流評価が可能である.その使用経験を報告する.
【方法】
対象は2014年2月-7月に当科で塞栓術を行った内臓動脈瘤の4例.瘤径は9〜25mm.内訳は脾動脈瘤3例,前上膵十二指腸動脈瘤1例.使用装置はLOGIQ E9,S8(GE).コイルを主体に塞栓を行い,治療後にソナゾイド®を用いて造影超音波検査を施行した.
【成績】
Bモードは全例で瘤内にストロングエコーが充満していた.造影超音波検査では2例で3日後に,1例で3ヶ月後に瘤内の血流が消失していた.1例では3ヶ月後も瘤内の血流が残存していたため,塞栓術を追加した.カラードプラでも観察可能だったが,アーチファクトで評価がより困難であった.造影CTではアーチファクトのため評価不能であった.
【考察】
これまで内臓動脈瘤塞栓術後の評価に造影超音波検査を用いた報告は少ない.カラードプラでも血流の評価は可能であったが,アーチファクトが強く,またフレームレートが低いため詳細な評価が難しいこともあった.過去の造影超音波検査を用いた報告では単回の評価であったが,今回,繰り返し検査を行ったため報告する.