Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 消化器
脂肪肝 

(S589)

Cm2 Averageによる脂肪肝定量診断に関する基礎的検討

Analysis of Cm2 Average for quantification of hepatic steatosis

黒田 英克1, 五十嵐 悠2, 金山 侑子2, 及川 隆喜1, 三上 有里子3, 武田 智弓3, 諏訪部 章4, 滝川 康裕1

Hidekatsu KURODA1, Igarashi YU2, Yuko KANAYAMA2, Takayoshi OIKAWA1, Yuriko MIKAMI3, Chiyumi TAKEDA3, Akira SUWABE4, Yasuhiro TAKIKAWA1

1岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野, 2東芝メディカルシステムズ株式会社超音波開発部, 3岩手医科大学中央臨床検査部, 4岩手医科大学臨床検査医学講座

1Division of Hepatology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical University, 2Ultrasound Systems Development Department, Toshiba Medical Systems Corporation, 3Central Clinical Laboratory, Iwate Medical University, 4Department of Laboratory Medicine, Iwate Medical University

キーワード :

【背景・目的】
Acoustic Structure Quantification: ASQ(東芝メディカル)は,超音波信号のレイリー分布からの逸脱度を分散値Cm2で評価し,生体内音響的特徴量を定量化するツールである.これまで我々は局所不均一性パラメータ(Focal Disturbance-Ratio: FD-Ratio)を用いてASQを施行し,脂肪肝の定量的診断に有用であると報告してきた(Kuroda H, et al. World J Gastroenterol. 2012).一方,Cm2 Averageも本来注目すべきパラメータの1つと考えており,今回我々は,Cm2 Averageの脂肪肝定量化のパラメータとしての有用性についてFD-Ratioと比較し検討した.
【対象・方法】
レプチン欠損(ob/ob)マウス生後5週齢3匹,8週齢2匹,12週齢3匹を対象とした.使用機種はAplio XG.探触子は12MHzリニアプローブ(PLT-1202S)を用いた.全身麻酔下に開腹しASQを施行.取得したRAWデータをPCに転送後,各々のCm2 AverageとFD-Ratioを測定した.摘出した肝臓の病理組織学的検討に加えThe Image J software package(NIH, USA)を用いて求めた肝脂肪面積(%)とCm2 AverageとFD-Ratioを比較した.
【結果】
(1)各群における肝脂肪面積は,5週:1.25±0.28%,8週:31.07±0.48%,12週:51.69±3.19%で統計学的有意差を認めた(p<0.01).各群とも炎症や線維化は認めず,12週は主に大滴性の脂肪変化であったのに対し,8週では小滴性と大滴性の脂肪変化が混在していた.(2)Cm2 AverageとFD-Ratioは,肝脂肪面積と有意な負の相関を認め(p<0.01),両パラメータ間に有意な正の相関関係を認めた(r=-0.812. p<0.01).(3)30%以上の肝脂肪面積を認めた例の識別能についてROC解析を用いて比較すると,AUCはFD-Ratio:0.669,Cm2 Average:0.731であった.
【結語】
動物モデルにおいて脂肪肝定量化のパラメータであるCm2 AverageはFD-Ratioと同等以上の成績を示した.ASQの統計的基礎パラメータで,直感的にわかりやすいCm2 Averageの有用性が示唆された.