Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 消化器
肝腫瘍(診断 良性) 

(S563)

肝血管筋脂肪腫(AML)診断における超音波画像検査の有用性

Usefulness of the ultrasonography for hepatic angiomyolipoma

橋本 眞里子1, 東浦 晶子1, 栗本 亜美3, 西村 純子1, 山平 正浩1, 柴田 陽子1, 田中 弘教1, 2, 廣田 誠一4, 藤元 治朗3, 飯島 尋子1, 2

Mariko HASHIMOTO1, Akiko HIGASHIURA1, Ami KURIMOTO3, Junko NISHIMURA1, Masahiro YAMAHIRA1, Yoko SHIBATA1, Hironori TANAKA1, 2, Seiichi HIROTA4, Jiro FUJIMOTO3, Hiroko IIJIMA1, 2

1兵庫医科大学超音波センター, 2兵庫医科大学肝胆膵内科, 3兵庫医科大学肝胆膵外科, 4兵庫医科大学病院病理部

1Depertment of Ultrasound Imaging Center, Hyogo College of Medicine, Hyogo, Japan, 2Depertment of Internal Medicine, Division of Hepatobiliary and Pancreatic Disease, Hyogo College of Medicine, Hyogo, Japan, 3Depertment of Surgery, Division of Hepatobiliary and Pancreatic Disease, Hyogo College of Medicine, Hyogo, Japan, 4Depertment of Surgical Pathology, Hyogo College of Medicine, Hyogo, Japan

キーワード :

【はじめに】
肝血管筋脂肪腫(以下AML)は,多血性の良性腫瘍であり,腫瘍内の組織構成によって様々な所見を呈し,しばしば他の多血腫瘍(特にHCC)との鑑別診断が重要である.今回,我々はBモード画像およびSonazoid®造影超音波検査(CEUS)を含めたAMLの超音波診断の特徴について検討した.
【対象】
病理学的にAMLと診断した5症例6結節(男性1例,女性5例)を対象とした.年齢は20/30/40歳代がそれぞれ1/2/2例.病理診断は4例が手術組織で行い,1例が肝生検組織で行った.腫瘍径は12-80mmである.
【方法】
使用機種はAplioXG, Aplio500(東芝メディカルス社),ACUSON Sequoia512(SIEMENS社)である.それぞれの結節についてBモード画像,カラードプラ法やSMI(Super Micro-vascular Imaging;東芝Aplio500),CEUS動脈優位相,門脈優位相,Kupffer相(後血管相)の各時相について血流の多寡について検討した.
【結果】
腫瘍の形状はいずれも楕円形.Bモードの内部エコーは低エコー3例,高エコー3例,境界は明瞭4例,部分的不明瞭2例.カラードプラでは2例で辺縁,3例で辺縁および内部に血流シグナルを認めた.CEUS施行5例中,動脈優位相は全例でhypervascular,門脈優位相はhyper/hypo 3/2例,Kupffer相低音圧モードはhyper/hypo 3/2例,高音圧モードは全例でdefectを呈した.MFI法では5例で均一微細な腫瘍血管を認め,2例で肝静脈に連続する流出血管の描出が可能であった.造影CTは全例,動脈相で濃染され,MRI T1強調像は4例で低信号,2例で高信号,T2強調画像は全例で高信号であった.
【考察】
肝AMLはBモード画像や動脈多血性から特にHCCとの鑑別が重要である.組織学的には平滑筋・血管・脂肪の3成分から構成される.脂肪成分が多い場合は比較的容易に鑑別できるが,それ以外の成分を多く含む場合は組織学的診断を余儀なくされる.疫組織学的には抗メラノーマ抗体であるHMB45の陽性所見で確定診断がなされる.造影早期の肝静脈への還流が有用であるという報告例が増加し,HCCの鑑別点として注目されてる.特に低エコーAMLでは,CT,MRIや造影パターンのみでは中・低分化型HCCとの鑑別に苦慮することが多く,カラードプラやSMI,さらにはCEUS動脈相早期に肝静脈へ流出する血管を描出することが,HCCとの鑑別の一助になると考えられる.
【結語】
超音波検査はリアルタイム性に優れAMLの診断に有用である.