Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 循環器
症例報告・感染性心内膜炎/その他 

(S532)

大動脈弁置換術後の感染性心内膜炎に右室心筋内膿瘍を合併した1例

An Infective Endocarditis Complicated with Right Ventricular myocardial abscess After Aortic Valve Replacement

伊藤 歩, 江口 駿介, 長谷川 和生, 小椋 康弘, 青山 豊, 鈴木 博彦, 神谷 宏樹, 七里 守, 吉田 幸彦, 平山 治雄

Ayumi ITO, Shunsuke EGUCHI, Kazuo HASEGAWA, Yasuhiro OGURA, Yutaka AOYAMA, Hirohiko SUZUKI, Hiroki KAMIYA, Mamoru NANASATO, Yukihiko YOSHIDA, Haruo HIRAYAMA

名古屋第二赤十字病院循環器センター・循環器内科

Cardiovascular Center, Nagoya Daini Red Cross Hospital

キーワード :

【症例】
84歳 女性.全身倦怠感・増悪寛解する発熱を主訴に来院.採血では炎症反応上昇を認めた.精査にて感染源は特定できなかったが,脳MRIにて多発脳梗塞を認め,大動脈弁狭窄症に対して生体弁置換術が施行されていることから,あきらかな疣贅は認めなかったが感染性心内膜炎を疑った.また心電図では完全房室ブロックを認めたため循環動態改善のために緊急で体外式ペースメーカーを留置し,集中治療室管理となった.入院初日から抗生剤はセフトリアキソンとバンコマイシンを使用し,第2病日に起因菌はB群-Streptococcusと判明した.心臓超音波検査では生体弁のdetachによる仮性瘤を疑う所見,さらにCTでは右室心筋内膿瘍を疑う所見を認めたため,救命のため緊急で手術を施行した.本症例は大動脈弁置換術後の感染性心内膜炎に右室心筋内膿瘍を合併した稀な症例であり,文献的考察を加え報告する.