Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 循環器
経食道心エコー/左房 

(S509)

経食道心エコー図検査で評価した卵円孔開存の頻度

Prevalence of patent foramen ovale assessed by transesophageal echocardiography

桑木 恒, 竹田 光男, 尾崎 健, 尾田 知之, 氏野 経士

Hiroshi KUWAKI, Mitsuo TAKEDA, Ken OZAKI, Tomoyuki ODA, Keiji UJINO

富永病院循環器科

Department of Cardiology, Tominaga Hospital

キーワード :

【背景】
卵円孔開存は脳梗塞や偏頭痛の原因になると言われており,剖検を対象とした調査では全人口の20-30%程度に存在すると言われている.また,脳梗塞患者を対象とした場合は40%程度に卵円孔開存が存在すると言われている.しかし,日本の脳梗塞
【目的】
当院に置けるPFOの頻度を検討すること.
【方法】
2013年10月から2014年9月まで当院で経食道心エコー図検査を試行した連続135人を対象に撹拌生食によるコントラスト法にてPFOの有無を調べた.経静脈麻酔は使用しないか,少量のジアゼパムをプローベ挿入時のみ使用し,バルサルバ負荷が行える覚醒状態とした.
【結果】
脳梗塞急性期の患者における塞栓源検索を目的とした症例は88名で全体の65%を占めていた.コントラスト法を試行しなかった1例を除き,87名中71名(82%)で卵円孔開存を認めた.また,全体ではコントラスト法を試行しなかった14名を除き,121名中91名(75%)で卵円孔開存を認めた.今までの報告より卵円孔開存の割合は明らかに多く,対象とする症例や麻酔状態・負荷のかけ方が関係している可能性がある.
【結語】
当院での卵円孔開存の有病率は高く,今後も引き続き症例を増やして検討していく必要がある.