Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

一般口演 循環器
スペックルトラッキング 

(S508)

高血圧患者における左室twistおよびtorsionの3D speckle tracking echoによる検討

Evaluation of left ventricular twist and torsion in hypertension by 3-dimensional speckle tracking echocardiography with high volume rates

長屋 麻紀1, 山本 育美1, 佐藤 則昭1, 天野 和雄1, 田中 隆平2, 小野 浩司2, 野田 俊之2, 湊口 信吾3, 川崎 雅規3, 湊口 信也3

Nagaya MAKI1, Yamamoto IKUMI1, Sato NORIAKI1, Amano KAZUO1, Tanaka RYUHEI2, Ono KOJI2, Noda TOSHIYUKI2, Minatoguchi SHINGO3, Kawasaki MASANORI3, Minatoguchi SHINYA3

1岐阜県総合医療センター臨床検査科, 2岐阜県総合医療センター循環器内科, 3岐阜大学第2内科

1Department of Clinical Laboratory, Gifu Prefectural General Medical Center, 2Department of Cardiology, Gifu Prefectural General Medical Center, 3Department of Cardiology, Gifu Prefectural General Medical Center

キーワード :

【背景】
左室のねじれは,血液を左室より駆出する際に重要な役割をしていると考えられる.収縮期に左室心尖部は反時計回転に,心基部は時計回転に回転することにより,ねじれ(twist:°)を生じているが,単位長当たりのねじれ(torsion:°/cm)を用いた解析は十分になされていない.我々は,high volume rateの3次元スペックルトラッキング心エコーを用いて,高血圧患者のtwistとtorsionを検討した.
【方法】
対象は高血圧患者20例(70±9歳),高血圧性心不全患者20例(71±9歳),健常者20例(69±9歳).twistとtorsionは,60から80vpsのvolume rateで3次元スペックルトラッキング心エコーを用いて,心筋の心内膜側,心外膜側,その中間の3層で計測した.torsionは,twistをvolumeごとに左室長軸で除して得られたtime-torsion curveより計測した(図).
【結果】
左室駆出率は,高血圧心不全で低下していた(健常者:67±7%,高血圧:68±7%,高血圧性心不全:55±6%).twist,torsionとも高血圧患者では,健常者と比べ有意差はなかった.また,twistは3層とも3群で有意差はなかった(心内膜側:健常者;16±3°,高血圧;16±2°,高血圧性心不全;17±2°,中間層:健常者;8±1°,高血圧;8±2°,高血圧性心不全;8±1°,心外膜側:健常者;4±2°,高血圧;4±2°,高血圧性心不全;4±1°).torsionは,高血圧心不全では3層とも健常者と比べ低下していた(心内膜側:健常者;2.7±0.4°/cm,高血圧;2.4±0.2°/cm,高血圧性心不全;2.3±0.2*°/cm,中間層:健常者;1.4±0.2°/cm,高血圧;1.3±0.1°/cm,高血圧性心不全;1.1±0.1*°/cm,心外膜側:健常者;0.7±0.2°/cm,高血圧;0.7±0.2°/cm,高血圧性心不全;0.5±0.2*°/cm*<0.05 vs.健常者).twistおよびtorsionは,3群とも心内膜側から外膜側にかけて低下していた.
【結語】
高血圧患者のtorsionは,3次元スペックルトラッキング心エコーを用いて心筋の心内膜側,心外膜側,その中間の3層で計測可能であった.高血圧心不全では,twistは健常者と有意差はないがtorsionは低下しており,それを反映し駆出率が低下していたと考えら,左室収縮能を評価するうえでtorsionがより良い指標と考えられた.