Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 0.677(2017年)→0.966(2018年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

ワークショップポスター
消化器 肝臓の硬さ診断:その精度と使途 GE

(S444)

超音波エラストグラフィの検者間信頼性に関する検討─SWEとFibroScan,VTQとの比較─

Interrater reliability of Ultrasound elastography: Shear Wave Elastography versus Transient Elastography versus Virtual Touch Quantication

三上 有里子1, 2, 黒田 英克2, 阿部 珠美2, 及川 隆喜2, 武田 智弓1, 菅野 謙3, 神山 直久4, 石田 秀明5, 滝川 康裕2, 諏訪部 章6

Yuriko MIKAMI1, 2, Hidekatsu KURODA2, Tamami ABE2, Takayoshi OIKAWA2, Chiyumi TAKEDA1, Ken KANNO3, Naohisa KAMIYAMA4, Hidekaki ISHIDA5, Yasuhiro TAKIKAWA2, Akira SUWABE6

1岩手医科大学中央臨床検査部, 2岩手医科大学内科学講座消化器内科肝臓分野, 3GEヘルスケアジャパン株式会社超音波担当, 4GEヘルスケアジャパン株式会社超音波製品開発部, 5秋田赤十字病院超音波センター, 6岩手医科大学臨床検査医学講座

1Central Clinical Laboratory, Iwate Medical University, 2Division of Hepatology, Department of Internal Medicine, Iwate Medical University, 3Ultrasound System Group, GE Healthcare Japan, 4Ultrasound Engineering, GE Healthcare Japan, 5Center of Diagnostic Ultrasound, Akita Red Cross Hospital, 6Department of Laboratory Medicine, Iwate Medical University

キーワード :

【背景】
各社から様々なエラストグラフィ装置が開発されているが,測定原理や方法,結果などが異なり,各装置の特徴を理解し正しく利用することが重要である.今回我々は,GE Healthcare社より製品化されたshear wave elastography(SWE)の初期使用経験として,複数検査者により健常者の肝硬度を測定し,検者間信頼性に関しFibroScanやVTQと比較したので報告する.
【対象と方法】
対象は本研究に同意を得た肝疾患既往のない健常成人30例.男性17例,女性13例.平均年齢37.6歳.高度肥満や脂肪肝例は対象より除外した.使用器機はLOGIQ E9(GE Healthcare),FibroScan(Echosens),ACUSON S2000(Mochida Siemens Medical Systems).探触子はそれぞれC1-6-Dプローブ,M probe,4C1 Convex probeを使用した.検査者は日本超音波医学会認定超音波検査士2名で事前に3機の測定トレーニングを行った.測定は背臥位,右肋間走査で自然な呼吸停止の上,肝右葉の同一部位で10回連続して行い,SWEとVTQは平均値を,FibroScanは中央値を最終結果とした.検者間信頼性の評価については,級内相関係数(Intraclass correlation coefficients: ICC)を用いて検討した.また,検査前に被検者の胸囲を測定し,SWE測定値の検者間差に対する影響を検討した.
【結果】
(1)検者間信頼性を示すICC(2.2)は,SWE: 0.889(95%信頼区間: 0.76-0.95),FibroScan: 0.829(95%信頼区間: 0.64-0.92),VTQ: 0.874(95%信頼区間: 0.74-0.94)であった.
(2)SWE測定値における検者間差の平均値は0.05±0.03 m/sであり,胸囲値とSWEの検者間差に有意な負の相関を認めた(r=-0.430. p=0.02).SWE検者間差が0.1以上の例(n=4)の測定画面を確認すると,取得したB-modeの超音波画像が不鮮明であった.
【結語】
健常者におけるSWEを用いた肝硬度測定は,FibroScanやVTQと同様に高い検者間信頼性を示した.SWEの安定した測定ためには,他の超音波エラストグラフィと同様に,アーチファクトのない鮮明なB-modeを描出することが重要であると考えられた.