Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

一度このページでloginされますと,Springerサイト
にて英文誌のFull textを閲覧することができます.

cover

2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

特別プログラム 運動器
シンポジウム 運動器1 運動器エコーに必要な超音波技術の現在そして将来

(S395)

3Dとフュージョン画像の有用性

Usefulness of 3D and fusion image

前田 佳彦, 今田 秀尚, 田淵 友貴, 森田 香里, 水口 仁, 桑山 真紀, 佐野 幹夫, 玉木 繁

Yoshihiko MAEDA, Hidenao IMADA, Yuki TABUCHI, Kaori MORITA, Hitoshi MIZUGUCHI, Maki KUWAYAMA, Mikio SANO, Shigeru TAMAKI

医療法人豊田会刈谷豊田総合病院放射線技術科

Radiation Technology Department, Toyota Medical Corporation Kariya Toyota General Hospital

キーワード :

近年の超音波装置における技術開発の勢いは留まることをしらない.3DではZ軸(奥行)を含めた全体像を立体視することができ,4Dにいたっては冠状断が得られる.このように従来では,CTのMPRやMRIでしか得られなかった画像情報がUSにおいて短時間に獲得できる時代になった.加えてフュージョン画像では,CTやMRIの画像情報とUSのリアルタイム画像を連動させるという『合わせ技』を可能にした.
発展の背景には,他領域における実績がある.例えば,3D,4Dでは特に表在領域(乳腺,胎児)において活用されている.フュージョンでは,IVR(肝腫瘍生検,RFA)で威力を発揮している.これらの有効な技術を『運動器・関節領域に応用できないか』と自問しながら日々,医師たちと創造している.結果的にこれらの有効な技術を用いて運動器・関節領域で良好なUS画像が得られたとしても,『診断や治療に付加価値』を与えなければ意味をなさない.この付加価値の追求に試行錯誤している.
具体的に,当院ではフュージョン画像(US-MRI)をTFCCや膝前十字靭帯,膝後十字靭帯の超音波解剖の同定に活用している.未だ臨床応用には至っていないがUSの可能性を模索している段階である.そのため当日は,運動器・関節領域における3D,4Dとフュージョン画像の可能性について,当院での描出例をもとにこれらの技術に対して,発展的な議論と批判的吟味,双方の観点から対話できることを望んでいる.