Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

特別プログラム 消化器
ワークショップ 消化器1 造影超音波は肝腫瘍以外の消化器疾患に必要か?

(S288)

造影超音波は,びまん性肝疾患に必要か?

Is contrast enhanced ultrasonography necessary for chronic liver disease?

和久井 紀貴, 松清 靖, 住野 泰清

Noritaka WAKUI, Yasushi MATSUKIYO, Yasukiyo SUMINO

東邦大学医療センター大森病院消化器内科

Division of Gastroenterology and Hepatology, Toho University Omori Medical Center

キーワード :

びまん性肝疾患とは「腫瘤性病変のように局所に変化をきたすものではなく,肝臓全体に変化をきたす肝疾患の総称」と定義される.具体的には種々の原因による急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変,そして脂肪肝などを指す.その現状把握には肝生検病理診断がgold standardとして重視されてきたが,入院費の問題や少なからず出血等の合併症のリスクがある.本ワークショップは「造影超音波は肝腫瘍以外の消化器疾患に必要か?」である.びまん性肝疾患における造影超音波検査は周知の如く,残念ながら保険収載されていないが保険未収載などといっていられないほどに,興味深い所見,病気の理解を深められる所見,役に立つ所見を日々経験する.
今回,本セッションのワークショップポスターに4演題の応募が集まった.後血管相における肝と腎の輝度比による慢性肝疾患進展度予測や,NASHにおける造影超音波の有用性,びまん性肝疾患における高周波プローブを用いた造影超音波検査の有用性,慢性肝障害における微細血管構築の検討,等々,どれも興味深い内容である.これらの報告をもとに,びまん性肝疾患に対する造影超音波検査の必要性について探る予定でいる.