Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2015 - Vol.42

Vol.42 No.Supplement

特別プログラム 領域横断
シンポジウム 領域横断2 これって超音波でしょう.超音波検査の正しい使い方とそれに応えるための検査のポイント

(S190)

甲状腺超音波検査

Thyroid Ultrasound

山田 恵子

Keiko YAMADA

がん研有明病院超音波検査部

Department of Ultrasound, Cancer Institute Hospital(Japanese Foundation for Cancer Research)

キーワード :

日本および海外の各ガイドラインで例外なく述べられているように,甲状腺に結節が疑われた場合,まず始めに行うべき画像診断は超音波検査です.これは超音波検査が非侵襲的で,空間分解能が高く得られる情報が多く,検査費用が比較的安価で,簡便に施行できるからです.CT・MRI,FDG-PET/CT,核医学検査は,局所進行癌や未分化癌・悪性リンパ腫の病期診断,中毒性甲状腺腫の診断などの限られた目的で用いられます.
甲状腺の超音波診断が必要となるのは,触診・視診で甲状腺に異常を認める場合(びまん性・結節性),甲状腺機能異常を認める場合(甲状腺中毒症・甲状腺機能低下症),他の画像診断で甲状腺に異常を認める場合,頸部リンパ節腫大・遠隔転移・マーカーの上昇などで甲状腺に腫瘍が疑われる場合,などです.
特に最近では各種画像診断で甲状腺病変が偶発的に発見されることが増え,これらの病変が必ずしも適切な診断手順に乗らないケースも散見されます.
本講演では甲状腺結節における超音波検査の有用性と,実際の検査のポイントについてお話しいたします.