Online Journal
電子ジャーナル
IF値: 1.878(2021年)→1.8(2022年)

英文誌(2004-)

Journal of Medical Ultrasonics

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2014 - Vol.41

Vol.41 No.Supplement

一般口演 眼科
眼部超音波

(S695)

15MHz B-scan探触子を用いた水浸法による眼病変の超音波像−その2

Imaging of the ophthalmic disorders by immersion 15MHz B-scan ultrasonography-Part 2

柊山 剰1, 澤田 惇2, 日高 貴子2, 中馬 秀樹2, 直井 信久2

Jo FUKIYAMA1, Atsushi SAWADA2, Takako HIDAKA2, Hideki CHUMA2, Nobuhisa NAOI2

1柊山医院眼科, 2宮崎大学医学部眼科

1Department of Ophthalmology, Fukiyama Eye & ENT clinic, 2Department of Ophthalmology, Miyazaki University, Faculty of Medicine

キーワード :

【背景】
私共は,第85回日本超音波医学会学術集会において,前眼部における光干渉断層計と超音波Bモードおよび超音波生体顕微鏡の比較について発表した.超音波生体顕微鏡は,ある種の緑内障では必須の検査法であるが,その作像範囲が限られていることと,水浸法のため手技が煩雑となり繁用されるにいたっていないと思われると述べた.
【対象と方法】
これらの問題点を解決するための一途として,操作が簡便なアイカップの使用と作像範囲が広い接触子の選択に留意して,本来直接法で使用する15MHz Bモード探触子と既存のアイカップを使用すると,前房隅角の詳細な観察は容易ではないが,従来困難であった,水晶体後面特にその周辺部,ならびに網膜周辺部の描出が容易となるのではないかと考え,検討した.
【結果と結論】
本法は,水晶体周辺部ないしはその後部において,従来から眼科臨床で常用されている細隙灯顕微鏡検査でも不明である病変の発見と確認に優れた方法であり,治療方針の決定に非常に有用であることが判った.その結果の一部は平成25年の日本超音波医学会九州地方会で報告したが,その後経験した症例を加えて,拡大された本法の適応を検討した結果,水晶体周辺部や後部のみならず網膜周辺部および毛様体・前部脈絡膜にいたる眼球赤道部よりやや前方における病変の診断に非常に有用であることが判ったので,個々の例について追加報告する.